ニュース
JFEエンジが蓄電池ビジネスに本格参入、5MWh級の大型蓄電システムを運用へ:蓄電・発電機器
JFEエンジニアリングと同社の新電力子会社であるアーバンエナジーは2022年8月2日、共同で蓄電池ビジネスに本格参入。横浜市鶴見区にある鶴見製作所に大型蓄電池を設置し、2023年春の運用開始を目指す。
JFEエンジニアリングと同社の新電力子会社であるアーバンエナジーは2022年8月2日、共同で蓄電池ビジネスに本格参入すると発表した。横浜市鶴見区にあるJFEエンジニアリングの鶴見製作所に大型蓄電池を設置し、2023年春の運用開始を目指す方針だ。
アーバンエナジーでは、これまで実証用小型蓄電池を活用し、電力卸市場の価格予測や需要予測を踏まえ、手作業で充放電計画を策定していました。今回、JFEエンジニアリングとアーバンエナジーは蓄電池ビジネスへ本格参入をするにあたり、充放電計画の高精度化・自動化を実現できる「マルチユースEMS」の開発に着手する。
マルチユースEMSは、需要予測や市場価格予測、気象予測などのデータを用いて、その時々に応じた運転方法を自動で判断し、充放電計画の立案を行えるエネルギーマネジメントシステム。この機能により、需要家消費電力のピークカット、電力卸市場の活用、容量市場への対応を最適に組み合わせることが可能で、将来的には需給調整市場にも対応する予定だという。このシステムを鶴見製作所に設置する出力2.5MW、容量5MWhに蓄電池に適用し、蓄電池ビジネスのモデルを構築する。
関連記事
- リチウムを超える「アルミニウム」、トヨタの工夫とは
電気自動車に必要不可欠なリチウムイオン蓄電池。だが、より電池の性能を高めようとしても限界が近い。そこで、実質的なエネルギー量がガソリンに近い金属空気電池に期待がかかっている。トヨタ自動車の研究者が発表したアルミニウム空気電池の研究内容を紹介する。開発ポイントは、不純物の多い安価なアルミニウムを使うことだ。 - 揺らぐ電力の安定供給、6月の需給逼迫の検証で分かった今後の課題とは?
2022年3月と6月に発生した電力需給の逼迫。この出来事を踏まえ、今後の電力の安定供給に向けた課題は何が残されているのか。6月の需給逼迫の実態を検証するとともに、その中で分かった今後の課題を整理する。 - 再エネ水素を特殊合金に貯蔵して活用、トヨタ系ユーグループが自社ビルに導入
トヨタ系の自動車販売会社などでつくるユーグループが、本社ビルのZEB改修に合せて、水素エネルギー利用システムを導入。太陽光発電の電力で製造した水素を特殊な合金に貯蔵するのが特徴で、ZEBの改修において水素エネルギーシステムを建物に導入する取り組みは、日本初の事例としている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.