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佐渡島の火力発電所に大型蓄電池を設置、再エネ導入と系統安定化に活用:蓄電・発電機器
東北電力ネットワークが新潟県の佐渡島に保有する火力発電所に、大型の蓄電システムを導入。太陽光発電と組み合わせ、電力需給の最適化をはかりながら再エネの活用を広げる計画だ。
東北電力ネットワークは2023年5月8日、新潟県の佐渡島内にある「両津火力発電所」において、蓄電池システムの併設工事を開始したと発表した。2023年12月の運用開始を予定している。
佐渡島では島内のエネルギーの大半を化石燃料を主体とする火力発電による電力供給でまかなっている。一方、再生可能エネルギーの導入を進めるためには、再エネ電源の出力変動を吸収できる仕組みの導入が必要だ。
そこで東北電力ネットワークでは、佐渡島内に太陽光発電などの再エネ電源とともに、エネルギーマネジメントシステムや蓄電池の導入を進めるプロジェクトを推進している。今回の両津火力発電所に導入する蓄電システムは、この取り組みの一環となる。
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