路面に置ける太陽光パネルを駐車場に導入、電力の地産地消を目指す実証実験:太陽光
MIRAI-LABO(東京都八王子市)は東京建物グループの日本パーキングと共同で、東京都杉並区にあるコインパーキングで、太陽光路面発電パネルと蓄電池を導入する実証実験を開始した。
MIRAI-LABO(東京都八王子市)は2023年12月、東京建物グループの日本パーキングと共同で、東京都杉並区にあるコインパーキング「NPC24H阿佐谷南3丁目第2パーキング」で、太陽光路面発電パネルと蓄電池を導入する実証実験を開始したと発表した。
導入したのはMIRAI-LABOが開発した太陽光路面発電パネル「Solar Mobiway」を48枚と、中古EV車両の廃バッテリーを再製品化した環境配慮型の蓄電池。これらを組み合わせて自立型エネルギーシステムとして運用を行う。日中、Solar Mobiwayで発電した電力を用いて、昼夜問わず場内すべての設備を稼働させ、使用する電力を自給自足する。気象条件により蓄電量が不足した場合は、バックアップ電源として非化石燃料由来のグリーン電力を使用する。
太陽光路面発電パネル「Solar Mobiway」は、道路面に設置し、その上を人や車が通行可能な太陽光路面パネル。これまで40tクラスの特殊車両による耐久試験などをクリアしているという。
実証実験中は、年間の発電量、蓄電量及び電力消費量の他、日射量などの環境データを取得。稼働の高い時間貸駐車場に敷設することでSolar Mobiwayの耐久性についてもさらなる検証を進める狙い。
日本パーキングは、電力の完全地産地消型時間貸駐車場「Zero Energy Parking」の実現を目指しており、2030年度までに事業で使用する電力を100%再生可能エネルギーで賄う計画を掲げている。
なお、日本パーキングとMIRAI-LABOは2022年1月に資本業務提携契約を締結しており、今回の実証実験は、2022年7月から実験を開始している東京都八王子市の「NPC24H南大沢駅前パーキング」の屋上駐車場エリアに続く2例目の実証となる。
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