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変換効率30.4%のタンデム型太陽電池、ペロブスカイト+シリコンで実現

エネコートテクノロジーズとトヨタ自動車が、ペロブスカイトとシリコンを組み合わせたタンデム型太陽電池で、変換効率30.4%を達成した。

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 エネコートテクノロジーズは2025年1月17日、トヨタ自動車との共同開発プロジェクトにおいて、ペロブスカイト太陽電池と結晶シリコン太陽電池を積層した4端子タンデムセルで、30%を超える変換効率を達成したと発表した。

 今回開発したタンデム型の太陽電池は、受光面側からペロブスカイトと結晶シリコンの発電層を持つ複層構造。まずペロブスカイト太陽電池が可視光領域の光エネルギーで発電し、ペロブスカイトが吸収しない赤外領域の光エネルギーで結晶シリコン太陽電池が発電する仕組み。ペロブスカイト太陽電池は、単独の理論変換効率が33.7%であるのに対し、より効率的に太陽光を活用できる結晶シリコンを積層したタンデム型の理論変換効率は、43.8%と試算されている。

 この際、タンデム型として発電効率を高めるためには、ペロスブスカイト太陽電池層に可視光での高い発電能力と、赤外線をロスすることなく透過させる性能の2つが求められることになる。

 今回両社は自動車などの曲面への導入を想定し、透過性の高いシースルー型のフィルムタイプのペロブスカイト太陽電池を開発。まず同電池単体で、変換効率22.4%、81%の赤外線透過率を達成した。次にこのフィルム型ペロブスカイト太陽電池と結晶シリコン太陽電池を組み合わせることで、タンデム型(4端子)として合計で30.4%という世界最高クラスの変換効率を達成できたという。


開発したタンデム型太陽電池のイメージ 出典:エネコートテクノロジーズ

 今回得られた変換効率の数値は、セルレベルの限定された面積での測定値であり、両者は今後、この成果を基盤としてモジュール化・大型化に取り組む計画だ。

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