経済産業省、「平成15年情報処理実態調査結果報告書」を発表
経済産業省の「平成15年情報処理実態調査結果報告書」によれば、1企業あたりのIT投資額は、2002年度において4年ぶりの増加を示したという。
経済産業省は9月3日、「平成15年情報処理実態調査結果報告書」を発表した。2002年(平成14年)の状況を2003年に調査・分析し、その結果をまとめたもの。
同調査の目的は、コンピュータを利用している企業などにおける情報処理の現状を把握し、情報処理・情報産業振興施策を拡充するための基礎資料取得にあるという。民間部門の情報処理に関する統計としては、統計報告調整法に基づく唯一の政府統計となる。調査対象は、全国のコンピュータおよび情報処理サービスを利用している民間事業者の中から無作為抽出によって選ばれた事業者で、有効回答数は4491社。
結果を見ると、2002年度におけるIT投資の事業収入に占める割合は、前年度比0.1ポイント増の1.4%だった。これにより、対事業収入比は1998年度以降5年連続の上昇を示した。
また、1企業あたりのIT投資額は、対前年度比15.6%増の9億2854万円で、これは1999年度以来4年ぶりの増加となった。
IT投資の内訳構成比では、ソフトウェア関連費用30.4%、サービス関連費用23.0%、ハードウェア関連費用19.4%で、ソフトウェアとサービスに対する投資がハードウェア分を上回る結果となった。この傾向は2001年度から見受けられ、平成2003、2004年度においても同様の傾向が見込まれるという。
回答事業者における情報システムの適用範囲は、部署横断的な全社的システムを構築する割合が55.2%で、とくに、戦略的新規システム(前年度比8.4ポイント増)と設計・製造管理システム(同3.8ポイント増)を中心に、部署横断的なシステムを構築する割合が上昇しているようだ。しかし、取引先などの社外を適用範囲に含めたシステムについては、全体としては低水準に留まっており、同省では今後の取り組みが期待されるとしている。
次に、B to B電子商取引を行っていると回答した企業1373社の適用業務ごとの状況を見ると、「受注」業務が68.3%でもっとも高く、次いで「発注」業務58.6%、「生産・物流・販売・在庫管理」27.7%、「財・サービスの交換又は決済」16.2%、「財・サービスの交換又は決済」15.8%、「アフターサービス」5.2%となった。業種別では、製造業の各業種において「受注」業務の適用率が高く全体で85.3%を示したが、非製造業は53.1%だった。また、「発注」業務では、製造業48.0%、非製造業68.1%となっている。
B to Cについての業種別の実施割合は、製造業27.6%に対して、卸/小売/金融・保険を中心とした非製造業が72.4%と高い状況を示した。
情報セキュリティに関する質問では、「既に対策を講じている」とした企業が79.9%で、前年度より1ポイント増加した。また、その対策の効果について何らかの「効果があった」とする企業は68.2%で、前年より3.9ポイント増加している。
同省の分析によれば、企業の情報セキュリティ対策は、比較的実行しやすく効果も短期に表れる技術的対策は過半数が実施している一方で、組織の責任や教育体制に関しては、その重要性を認識しつつも課題のままで進展していない部分が多いという。
同報告書では、このほかにも、「IT投資促進税制」の効果や、ネットワークシステム導入の効果、情報通信システムに対する組織権限のありかた、テレワークの実態など、幅広い項目について調査と分析を行っている。
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