セキュリティ企業の米McAfeeは7月11日、2005年第2四半期の、不正または望まれないプログラムによる脅威に関する統計を発表した。これはMcAfeeのAVERT(Anti-virus and Vulnerability Emergency Response Team)が実施した調査報告で、望まれないプログラムの数は2005年第1四半期から第2四半期にかけて12%伸びたという。
コンピュータを乗っ取って「ゾンビ化」し、不正な攻撃に利用する「ボット」プログラムは特に伸びている。McAfeeのAVERT担当副社長であるビンセント・グロット氏は「2005年の第1四半期と第2四半期だけで、バックドアを使って悪用されたマシンの数は2004年全部よりも63%増えた」と述べている。
ボットは第1四半期から第2四半期にかけて3000件から1万3000件近く、303%と急増した。新たに加わったボットとしては、Gaobots、Mytobs、Polybots、Sdbotsなどがある。
第2四半期に登場した新たなマルウェアは、Exploit-Byteverify、W32/Mydoom.BG@MM、W32/Mytob.gen@MM、W32/Netsky.q@MMなど。
Bagleについてはわずか数時間のうちに8種類の変種が登場するなど、増加が顕著だとMcAfeeは指摘している。McAfeeでは第2四半期には前四半期よりも脆弱性の数が5%増加したと報告している。
アドウェア、スパイウェアなどの「望まれないプログラム」で数多く見られたのは、Adware-180Solutions、Adware-abetterintrnt、Adware-BB、adware-dfc、Adware-GAIN、Adware-ISTbar.bAdware-RBlast.dldr、Downloader-kl、IPSentry、RemoteSpyなど。Mytobの変種が数百個のアドウェアを持ち込むという傾向は今四半期も顕著だった。
関連記事
- 「ゾンビPCが個人情報を盗む」――凶悪化するボットネットに警鐘
- 普及するものは狙われる――シマンテックの脅威レポート
- Sophos CEO、「ウイルス→ボットネット→スパム→フィッシング」の密接な関連を指摘
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.