中小規模病院や診療所で電子カルテがそれほど普及しない理由【連載コラム】医療ITの現場から

中小規模病院と既存の診療所における電子カルテ普及率は3割程度にとどまっている。なぜ普及が遅れているのか。その理由を考察する。

2016年01月21日 08時00分 公開
[大西大輔メディキャスト]
普及率予測 診療所の電子カルテ普及予測「診療所向け電子カルテ市場、2017年には170億円まで拡大より」《クリックで拡大》

 医療のIT化は新たなステージを迎えようとしています。大規模な病院では電子カルテやオーダーリングシステムの導入が一般的となり、新規開業する多くのクリニックが電子カルテを導入する時代となっています。また、政府は2025年までに地域包括ケアシステムを構築するという目標に向けて、補助金や診療報酬改定を活用して医療と介護の情報共有を後押ししようとしています。そのような中で、電子カルテは「情報を入出力するシステム」として重要な役割を担います。

 一方、中小規模病院と既存の診療所における電子カルテの普及率は2割から3割程度にとどまっています。なぜ中小規模病院と既存の診療所の電子カルテの普及が遅れているのでしょうか。今回はその理由を考察します。

中小規模病院、診療所で電子カルテが普及していない理由

ITmedia マーケティング新着記事

news194.jpg

インフレ下の旅行トレンド 日本人の半数以上がお金の節約のために旅の日程を変更――Criteo調査
Criteoは米国、英国、フランス、ドイツ、韓国、日本の6カ国の消費者を対象に、インフレが...

news091.jpg

生成AI「Grok」はXを存続の危機から救うか?
広告主のX離れが続く中、イーロン・マスク氏は新たな収入源を確立することができるのだろ...

news157.jpg

小売り、消費財、旅行商品の購入における「情報過多」の影響――アクセンチュア調査
消費者は意思決定にまつわる雑音に悩まされていますが、生成 AI が問題解決の鍵となりそ...