危険水位を超えつつある「Pokemon GO」運営サーバの現状ストレージ管理者が学べることとは(2/2 ページ)

2016年08月17日 07時00分 公開
[Dave RaffoTechTarget]
前のページへ 1|2       

Pokemon GOは企業のITシステムのタフネス指標にもなる

 チャブラ氏は、そうした没入型アプリケーションの開発に利用できるツールとして、多様な分析の基盤として使われるオブジェクトストレージやデータレイクといった既存のストレージ技術を挙げている。しかし、そうしたアプリケーションの開発プロセスは、IT部門が慣れているものとは異なる。

 「位置情報を利用するモバイルアプリの開発には、従来のアプリと同じアプローチは適用できない」とチャブラ氏は指摘する。「われわれが話す顧客の多くは、こうしたモバイルアプリの開発では、今までのやり方が通用しないので、ゼロからスタートしており、マイクロサービスの使い方を学習している段階だ」(チャブラ氏)

 チャブラ氏は続けてPokemon GOが企業システムのストレージにおけるスケーリングの指標となるという見方も示している。「ストレージは、開発者の負担を軽減するために、ネイティブ機能として何ができるか。ストレージ管理者にはこの観点が重要だ。アプリケーションの利用増に応じたスケールアップがうまくいかず、サーバクラッシュに至る例があまりに多い。

 ほとんどの企業では、Pokemon GOほど急激なスケーリングが求められることはないだろう。だがいずれにしても、没入型アプリをリリースすれば、スケーラビリティを試されることになる。Pokemon GOはどうにか及第点だが、ほとんどの企業は落第しそうだ」(チャブラ氏)

前のページへ 1|2       

ITmedia マーケティング新着記事

news065.jpg

アップルのiPad Pro炎上CMにサムスンが一撃 「クリエイティビティーはCrushできない」
Appleらしからぬマーケティングの失敗から数日後、Samsungは「Galaxy Tab S9」を訴求する...

news063.jpg

電話・スマホでのコミュニケーションは「通話」? 「テキスト」?
クロス・マーケティングが全国の20〜69歳男女を対象にした調査によると、電話やスマホで...

news061.png

商品のパッケージが変わると購入意欲につながる?
商品のパッケージデザインの一新が新規購入とその後のリピート購入にどの程度つながって...