肥大化抑制に効果あり、ファイルサーバ管理の5Sとは職場管理の5SはITにも効く

「5S」とは製造業やサービス業で定着している職場環境の維持改善スローガンだ。その効果はIT環境でも変わらない。特に意識しないと破綻しやすいファイルサーバの維持管理について5Sの効果を説明しよう。

2016年11月01日 10時00分 公開
[ITmedia]

ファイルサーバにも5Sが必要な理由とは

職場環境を維持する5S

 責任の所在が曖昧なファイルサーバは、すぐに手がつけられなくなる。ファイルサーバがあれば、必ずといっていいほどついて回るのが「肥大化」の問題だ。複数で利用するから責任が曖昧になりやすく、時間とともに整理不能になっていく。その結果、バックアップ長期化、運用コストの増大といった事態を招く。管理不能となってしまったファイルサーバは情報漏えいのリスクも高い。

 ジャストシステムによる2016年の調査によると、ファイルサーバに格納したデータの70%は二度と活用しないという。これらをこの先も保存し続けることに何ら意味はない。しかし、責任者不在のファイルを管理者が勝手に整理するわけにもいかない。メスがなかなか入れられない原因はこの点にあるだろう。

 「整理、整頓、清掃、清潔、しつけ」という職場管理の5Sは、ムダの減少、安全の確保、モラルの向上などを目的に行うが、IT環境についても同様の効果が見込める。ファイルを必要不要で整理し、分かりやすい運用とルールを適用し、一時利用ファイルや重複ファイルを清掃する。さらに利用状況はレポートで可視化して清潔を維持する。こうした習慣をユーザーにしつけることで、ファイルサーバの状態は劇的に改善する。その手順を具体的に説明しよう。

※本稿は、キーマンズネットからの転載記事です。


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