ファイアウォールの仕組みを比較、インバウンドとアウトバウンドとは?内部犯行対策としてアウトバウンドの重要性高まる

ファイアウォールにおけるインバウンドとアウトバウンドの役割を対比して、その違いを明らかにする。

2017年10月02日 09時00分 公開
[Kevin BeaverTechTarget]

 ファイアウォールのインバウンドとアウトバウンドの役割の違いによって、設定方法はどのように異なるだろうか。端的に言うと、インバウンドファイアウォールの役割はインターネットなどのネットワークセグメントから流入するトラフィックに対してネットワークを保護することだ。具体的には、許可されていない接続、マルウェア、DoS攻撃などから保護する。アウトバウンドファイアウォールの役割は、企業ネットワーク内部から流出するトラフィックを保護することだ。通常は、1つのファイアウォールがこの2つの役割を併せ持つ。

 このようなファイアウォールには、企業ごと、ネットワークごと、リスクごとに固有の設定がある。そのため、例えば製造業者のファイアウォール設定は、クラウドサービス事業者のファイアウォール設定とは大きく異なる。従来のカスタマイズ可能なファイアウォール規則では、特定のポート、サービス、IPアドレスに対して、入出力接続を許可するかどうかを設定する。

 特殊なフィルター処理技術が必要な場合には、アウトバウンドトラフィックに対して専用のファイアウォール機器を使用することがある。このような専用ファイアウォールは、多くの場合、電子メールやWeb閲覧のコンテンツフィルタリングなど、何らかの役割に特化している。企業のディレクトリサービス(Microsoftの「Active Directory」や「Lightweight Directory Access Protocol:LDAPなど)と連動し、各ユーザーのネットワークアカウントに基づいてアクセス権の付与、フィルター処理、レポート作成などが可能だ。他にもマルウェア流出やセキュリティ関連の脅威も検索する。

アウトバウンドファイアウォールの使用

ITmedia マーケティング新着記事

news033.jpg

サッカー欧州CLを早朝に観戦するアジアのファンのためにハイネケンが仕掛けた意外過ぎるキャンペーンの中身
時差のためUEFAチャンピオンズリーグを早朝に視聴せざるを得ない韓国のサッカーファンの...

news041.jpg

楽天グループが「楽天市場」出店店舗向けに「楽天AI大学」を公開
2024年3月より提供している店舗運営支援ツール「RMS AIアシスタント β版」に加え、AIツ...

news070.jpg

中国発AIソーシャル工作のゾッとする実態をMicrosoftがレポート
Microsoftが中国を拠点とする影響力工作の増加についてのレポートを発表した。これは米国...