Kubernetesの時系列データを表示するダッシュボードと、IT自動化ツールに同期する監視アラートを導入し、「Prometheus」への要求水準を上げた2社の事例を紹介する。
「Prometheus」などの時系列データベースが、コンテナの早期導入企業の注目を集めている。アプリケーションパフォーマンス管理(APM)ツールのユーザー企業も、その使い慣れたツールに、コンテナオーケストレーションツール「Kubernetes」の監視オプションを組み込むようになっている。
Kubernetesの詳細なメトリクス(監視データ)を求めるIT部門の中には、時系列データベースを自社製ダッシュボードやオープンソースダッシュボードに組み込んでいるところもある。APMツールも、こうしたデータの層を1カ所に集約し、相互に関連付けて表示し、アラートを発するようになってきた。
企業はアナリティクスベンダーのNew Relicや、Cisco Systems傘下のAPMベンダーであるAppDynamicsが提供する最新のKubernetes監視ツールを手に取り、それらが管理しやすいユーザーインタフェースを備え、時系列データベースのアプローチと同程度に詳細なデータを提供することに気が付いた。New Relicは同社のインフラツールのパブリックβ版を2018年4月にリリースした。このツールは、Kubernetesの各ノードで実行するエージェントである「Kubelet」のAPIと、Kubernetesのアドオンである「kube-state-metrics」を利用して時系列データのダッシュボードビューを作成し、そのデータをアプリケーションに関係付ける。AppDynamicsも同社のKubernetes監視ツール「AppDynamics for Kubernetes」を2018年5月に一般公開した。このツールは、Cisco Systemsのインフラ自動化ソフトウェア「Cisco CloudCenter」のバージョン4.9を利用し、リソースの制約に応じて自動拡張機能を実行する。
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