NISTの「サイバーレジリエンス」14カ条に書かれていること「システムズエンジニアリング」の視点で整理

セキュリティ対策を進める上で重要になるのが、侵入後の対処に焦点を当てた「サイバーレジリエンス」の強化だ。本稿では、NISTが明らかにした14種類のサイバーレジリエンス手法を紹介する。

2018年12月28日 05時00分 公開
[Judith MyersonTechTarget]
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 攻撃者に侵入されても、早期に検知・対処してIT環境を復元する「サイバーレジリエンス」には、さまざまな手法がある。本稿では、システムの実現成功に向けたアプローチや手段である「システムズエンジニアリング」(Systems Engineering)を通じたサイバーレジリエンスの強化策として、米国立標準技術研究所(NIST)が特定した14種類の手法を説明する。

 2018年初頭、NISTは標的型攻撃への組織的対策の支援を目的とした、システムエンジニアリングフレームワークを提供するガイドラインのドラフト(草案)を公開した。「Special Publication 800-160 Volume 2(Systems Security Engineering: Cyber Resiliency Considerations for the Engineering of Trustworthy Secure Systems)」というこのガイドラインは、サイバーレジリエンスを実現するために利用できる。

NISTが示すイバーレジリエンス手法

 NISTはこのガイドラインの中で、14種類のサイバーレジリエンス手法と、サイバーレジリエンスを構築するための多数のアプローチを紹介している。そのサイバーレジリエンス手法は、システムズエンジニアリング標準の「ISO/IEC 15288」が示すテクニカルプロセス(システムのライフサイクルに関する活動プロセス)に基づく。NISTが示す14種類のサイバーレジリエンス手法は、以下の通りだ。

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