「スマートNIC」とは何か? CPUの重い処理をNICが肩代わりネットワークの負荷は高まる一方

データセンターのサーバ運用において注目すべき「スマートNIC」。その仕組みや利点を整理した上で、どのような企業が導入しているのか、どのようなベンダーから調達できるのかなどを紹介する。

2019年08月23日 05時00分 公開
[Lee DoyleTechTarget]
画像

 近年、データセンターにあるサーバ内のCPUには、大きな負荷がかかるようになった。ネットワークのソフトウェア制御や暗号化、可視化をはじめとした新たな運用方法が取り入れられていることが背景にある。そこで注目すべきなのが「スマートNIC」(NIC:ネットワークインタフェースカード)だ。負荷の高いパケット処理をサーバから切り離してオフロード(負荷軽減)する機能を持つ。

 NICは長年、サーバをイーサネットのネットワークに接続する方法として使われてきた。スマートNICは、アプリケーションのパフォーマンス向上に役立つ。

 スマートNICは、特殊なプロセッサを搭載することで、サーバのCPUのオフロードを実現する。特殊なプロセッサとして利用されるのは、ほとんどの場合、FPGA(Field Programmable Gate Array)だ。FPGAは、標準的な開発ツールを使って、特定処理のための論理回路をプログラミングできる特徴がある。

 ソフトウェアベースのネットワーク技術が登場し、仮想スイッチやデータプレーン開発キット(DPDK:Data Plane Development Kit)などが使われるようになったことで、サーバ内のCPUに求められるパケット処理の要件はさらに上がっている。

スマートNICの役割とは

ITmedia マーケティング新着記事

news033.jpg

サッカー欧州CLを早朝に観戦するアジアのファンのためにハイネケンが仕掛けた意外過ぎるキャンペーンの中身
時差のためUEFAチャンピオンズリーグを早朝に視聴せざるを得ない韓国のサッカーファンの...

news041.jpg

楽天グループが「楽天市場」出店店舗向けに「楽天AI大学」を公開
2024年3月より提供している店舗運営支援ツール「RMS AIアシスタント β版」に加え、AIツ...

news070.jpg

中国発AIソーシャル工作のゾッとする実態をMicrosoftがレポート
Microsoftが中国を拠点とする影響力工作の増加についてのレポートを発表した。これは米国...