「Apple Watch Series 5」の常時表示を試す 使い勝手やスタミナはどう?(1/3 ページ)

» 2019年11月19日 06時00分 公開
[井上晃ITmedia]

 9月末に発売されたApple Watchの最新モデル「Apple Watch Series 5」。新モデルとして魅力的に映るものの、安価なSeries 3も併売されており、新規購入や旧モデルからの買い替えを検討する人にどちらを勧めるべきか、悩ましいところもある。

 この記事では、Series 5を選択するかどうかの決め手となるであろう常時表示機能にフォーカスしつつ、使い勝手や利便性について改めて考えたい。

Apple Watch Series 5 Apple Watch Series 5

Apple Watchの「ディスプレイ」を振り返る

 そもそも読者の皆さんの中には、Apple Watchを使ったことがない人もいると思う。そこで、まずApple Watchのディスプレイの進化の変遷について軽く触れておきたい。

 Apple Watchは今回で5世代目となるが、これまでにディスプレイに関して大きな変化が2回あった。

 1回目の変化は、Series 3から「Series 4」に進化する際に画面サイズを大きくしたこと。これに伴い、Series 4以降はケース(本体)のサイズがわずかに大きくなり、ベゼル(縁)が薄くなっている。

 具体的には、Series 3のケースサイズが「38mm」と「42mm」だったのに対し、Series 4以降は「40mm」と「44mm」に変わっている。このサイズ差は並べてじっくり確認しないと気付かない程度だが、画面の表示領域が拡大したことによる見た目の変化は大きかった。

 特に、Series 4以降に最適化されているウォッチフェース(時計盤)は、Series 3までのApple Watchでは丸くトリミングされたようなデザインでしか表示できない。

Apple Watch Series 3 Series 3のディスプレイベゼルは太かった

 2つ目の変化は、Series 5で新たに常時表示に対応したことだ。

 Series 4までのApple Watchは、腕を持ち上げる動作をしたり、ボタンや画面を操作したりしない限りディスプレイが点灯することはなかった。その主な理由はバッテリー消費の抑制にある。常時点灯していては、あっという間にバッテリーが無くなってしまうのだ。

 それに対し、Series 5では「低温多結晶酸化物(LTPO)ディスプレイ」「超低電力のディスプレイドライバー」「高効率の電力管理IC」「新しい環境光センサー」といった要素を連携させることで電力消費の効率化を図り、常に画面を表示させられるようになった。

歴代勢ぞろい 筆者が以前使っていたApple Watchの歴代モデルと比較。左から順に第1〜5世代の38(40)mmモデル。非操作時に画面が点灯しているというだけで、Series 5の変化は大きい

 Series 3とSeries 5との間には、このようにディスプレイの機能に大きな差がある。後者の方が魅力的なのは言うまでもない。

 一方で、Series 3でも大抵のワークアウトの測定などは問題なくこなせる。そのため、人によってはSeries 3の方が費用対効果の高い選択肢となりうる。

 少々乱暴な言い方にはなってしまうが、ディスプレイの見た目にこだわりがあるかどうかという基準でどちらを選ぶか判断するといいのではないか、と筆者は思う。

 ここで意識しておきたいのが価格だ。Series 3は1万9800円(税別、以下同)から。それに対し、Series 5は4万2800円からと、価格に倍近い差がある。

 そこで、Series 5における常時表示の使い勝手について深掘りしていく。どちらを選ぶべきかを考える上で参考にしてほしい。

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