12月16日、KDDIとローソン、三菱商事、ロイヤリティマーケティングはネットとリアルを融合した新たな消費体験の創造をしていくと発表した。
2020年5月にはau WALLET ポイントが消滅し、Pontaに生まれ変わる。
KDDIにとってみれば、ユーザーに対してリアル店舗でポイントが貯まる場所を提供することで、解約抑止につなげたいはずだ。
一方、ローソンにとってみれば、auユーザーが送客されてくるメリットは大きいだろう。
今週、LINE Payとメルペイ、NTTドコモ、KDDIが参加していたスマホ決済のアライアンスであったMoPA(Mobile Payment Alliance)が解散すると発表があった。本来、LINEが仕掛けたアライアンスであったが、ヤフー・PayPayと一緒になることでLINE Payの立場が微妙になることで解散に追い込まれたようだ。メルペイやNTTドコモ、KDDIはLINE Payに振り回された格好だ。
今後、決済やポイントは、4大キャリア陣営に集約されていきそうだ。
NTTドコモは国内シェアナンバーワンという会員基盤があるし、楽天にはポイントで培った経済圏が存在する。ソフトバンクはヤフーとLINEを傘下に収めたことで、巨大な会員基盤があるものの、カードビジネスが手薄といった感が否めない。
KDDIは、キャッシュレスでは先行していたが、オープンID戦略で出遅れた。今回、Pontaを手に入れ、ポイントが溜まる場所は確保できたが、そもそもPonta自体が頼りなく、他社よりまだ見劣りするように思える。KDDIが他社に抜きん出るには、もう少し、テコ入れが必要だろう。
これから、街なかのコンビニやレストラン、小売店などではキャリアのロゴをあちこちで見かけることになりそうだ。
一方で、これまでポイント戦略で強かったTポイントが見る影もない状態になっているのが気になるところ。ソフトバンクの出資が入っているが、今後、どうするつもりなのか。いっそのこと、ソフトバンクがTポイント・ジャパンをすべて買い取り、PayPayとの連携を強化した「Pポイント」にリニューアルしたほうがいいように思う。ソフトバンクにとってみても、街なかでポイントが溜まる場所を一気に増やすことができるし、これまでTポイント加盟店に参加していた企業にとってもメリットは大きいだろう。
いずれにしても、2020年はポイントや決済まわりで経営統合や提携など、さらなる再編が起きそうだ。
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