アマゾン ウェブ サービス ジャパンは1月20日、2021年初頭に、大阪に通常のリージョンを開設すると発表した。3つのアベイラビリティゾーン(AZ)で構成し、他のAWSリージョンと同様、単体で利用できる。従来は機能を限定した「大阪ローカルリージョン」を提供していたが、ユーザーからのニーズに応えて開設を決めたという。
AWSジャパンが18年2月に開設した大阪ローカルリージョンは、1つのAZのみで構成される他、東京リージョンとの併用が前提となっており、単体での利用ができなかった。また、審査を通過したユーザーのみ利用を許可するなど、一定の制限を設けていた。
新たな大阪リージョンは、フルリージョンとして全ユーザーに開放し、制限を設けずに通常のサービスを提供する。
これにより、関西圏のユーザーは、複数のAZを活用して可用性を高められる他、東京リージョンを利用する場合よりも低遅延でサービスを利用できる。従来通り、東京リージョンと大阪リージョンを併用することも可能だ。
アマゾン ウェブ サービス ジャパンの長崎忠雄社長は「大阪ローカルリージョンは当初、金融機関に向けたものだった。だが、想定よりも多くの業界から利用したいとの声をいただいた。これに応え、大阪でフルリージョンを提供する。ユーザーは関西圏で耐障害性を高められる他、東京リージョンと併用した場合は、複雑なワークロードや基幹系システムを異なる2地点で動かせる」と自信を見せた。
大阪リージョンが開業した場合、アジアパシフィック地域では、北京・香港・ムンバイ・寧夏・ソウル・シンガポール・シドニー・東京に次ぐ9カ所目の通常リージョンとなる。
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