「LUUPのポートが、防火水槽や『避難器具降下地点』をふさいでいる。火災時に危ないし、消防法違反では」――こんな指摘がSNS上で相次いでいる。
避難器具降下地点は、災害時、高層階から避難するためのはしごなどの降下地点。障害物を置いてはいけないと、消防法で規定されているエリアだ。
運営企業のLuupは「ポート設置時の“見落とし”」が原因で、不適切な場所に設置されていたケースがあると認め、「対応を進めている」という。SNSの指摘以降、ポートが撤去されたり縮小されているケースもあるようだ。
Luup社は、問題があったポートの件数や、対応が完了時期のめどは「回答を控える」としている。
運営するLuup社によると、ポートの場所は「物件のオーナーや管理会社、Luupの担当者などで協議」して決めているという。「現在、避難設備などの消防用設備の使用に支障のある箇所には設置しない」と定めているという。
「ポート設置に関するガイドラインは随時見直しとアップデートを進めている」という。ガイドラインに消防法への配慮を加えたのはいつかを尋ねたが、コメントは得られなかった。
避難器具などをふさぐポートが設置されていたのは、設置時の「見落とし」が原因。同社の巡回時や、管理会社・オーナーによる点検時に発覚するケースがあり「速やかに適切な対応を行う」という。
SNSで指摘されている事例も「把握しており、対応を進めている」一方で、「指摘されたポートでも、避難器具の使用には支障がないものも含まれている」と釈明する。そのポートがどれかは明かさなかった。また、問題あるポートの数や、対応時期については「回答を差し控える」と述べるにとどめた。
今後、あらためて「全ての設置箇所について、できるだけ速やかに適切な対応を行う」としているが、「具体的な件数と対応完了時期のめどは差し控える」としている。
現在のLUUPのポートの設置数は約9900カ所だという。
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