「ペダル付き特定原付」巡りENNEが見解 「一部団体が誤った情報」「ペダルはこぐだけの物ではない」
「ペダル付き特定原付」を製造・販売するENNEは28日、JEMPAの注意喚起に対して反論した。
「ペダル付き特定小型原動機付自転車(特定原付)」を製造・販売するENNE(東京都千代田)は6月28日、「一部団体が主張する全てのペダル付き特定原付が違法というのは誤った情報」とする見解を公表。16日に日本電動モビリティ推進協会(JEMPA)が出した注意喚起に反論した。
これによると「一部の団体および、一部の会社がペダル付き特定原付は違法であるという間違った情報を吹聴しておりますが当社製品であるENNE T250は適法な製品であることが確認されています。一部の会社や団体は固定観念にとらわれ、イノベーションを捨ててしまったことにより、誤った情報を発信したものと思われます」としている。
ENNE T250は、250Wモーターを搭載した自転車タイプのモビリティで、ENNEによると「国土交通省の定める特定原付の保安基準を満たした」。特許出願準備中であるため詳細は伏せているが、「商品ページに記載した機能があることは完全に保証いたしますのでご安心ください」としている。
しかしJEMPAによると、警察庁は特定原付について「ペダルによる人力走行を行った場合でも時速20kmを超えることができてはならない」と解釈しているという。人力で制限なくペダルをこげば、時速20kmは簡単に超えてしまう。
ENNEのプレスリリースに警察庁の方針についての記述はない。ITmedia NEWSがENNEに問い合わせたところ、担当者は「警察庁の解釈はその通り」と肯定した。ではT250はペダルでこいだ時にも時速20km以上は出ない仕様になるのか? と訊ねたところ、これも肯定した。実現すれば走行した時点で道交法違反になることはない。
「JEMPAはペダルはこぐだけの物だと考えているのかもしれない。特許申請前なので詳細は話せないが、われわれは商品ページに書いてある内容はすべて実現する」(ENNE)
特定原付は7月1日に施行される改正道路交通法で新しくできる車両区分。最高速度が時速20km以下、保安基準などの条件を満たしていれば16歳以上は免許不要で乗車できる。
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