前回は、Android 9.0をベースにした13.3型のE Inkタブレット「Boox Max3」について、基本的なスペックや特徴、アプリの使い方についてチェックした。後編となる今回は活用編として、ビューア機能やノート機能、さらにサブディスプレイ機能といった個別の機能について見ていく。
本製品はGoogle Playストアが利用できるのが売りだが、AndroidアプリはE Inkでの白黒表示に最適化できているわけではないため、なるべく標準機能およびプリインストールアプリで済ませた方がよいというのは、前回紹介した通りだ。
では、本製品の標準機能とプリインストールアプリのうち、実用性が高く、積極的に使いたいアプリといえばどれだろうか。ざっと試した限り、ビューア機能とノート機能が、その最右翼ということになる。
まずビューア機能だが、ホーム画面で「書棚」と書かれたエリア、つまりライブラリー内に表示されるドキュメントファイルをタップすることで起動できる。本体と一体化しているのでアプリ名は表示されないが、「Neo Reader」という名称で、PDFやEPUBに対応する。
機能は一般的なドキュメントビューアで、単ページ表示はもちろん見開き表示も可能なのに加え、画面を左右に分割して同じ文書を両方に表示したり、右側に手書きノートを表示したりしてPDFなどを参照しながらスタイラスでメモを取れるなど、かなりの多機能ぶりだ。目次やしおりといったPDF由来の機能も使える他、マーカー機能なども用意されている。
EPUBのようなリフローコンテンツでは、文字サイズや行間・余白などの調整、さらにコントラストなどの調整にも対応しており、元がカラーのコンテンツであっても読みやすく調整できる。スライドショーのように一定間隔でページをめくるという、使いどころがよく分からない(譜面送り?)機能もあったりする。

「書棚」=ライブラリーには、デバイス内にあるPDFやEPUBなどのコンテンツが表示される(画面=左)。ライブラリーに表示されるコンテンツは、指定のフォルダもしくはデバイス全体がスキャンされ自動的に表示される(画面=右)
書籍PDFを表示したところ(画面=左)。紙の単行本よりもはるかに大きなサイズだ。しおりや目次表示にも対応する。試したところZIP圧縮JPGも表示できた。下段に読書オプションを表示した状態(画面=右)。日本語化されていて分かりやすい
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