PFUの「Happy Hacking Keyboard Professional」がUSB Type-CとBluetooth両対応に進化、シンプルな有線モデルも用意HHKBがラインアップを一新(1/2 ページ)

» 2019年12月11日 06時01分 公開
[金子麟太郎ITmedia]

 PFUは12月10日、「Happy Hacking Keyboard Professional」(以下、HHKB)シリーズの新製品として「HYBRID Type-S/HYBRID/Classic」の計16モデルを発売した。

 2016年4月の「Happy Hacking Keyboard Professional BT」以来、実に約3年8カ月ぶりの新製品となり、同シリーズで初めて無線と有線接続の両方に対応する。価格は2万3000円(税別、以下同じ)からで、PFUダイレクト限定で販売する。

PFU 新製品の「HYBRID Type-S/HYBRID/Classic」の違い
PFU Bluetooth接続の場合、対応OSが微妙に異なる

静音仕様でキーストロークがわずかに浅い最上位モデル

 シリーズは3つのグレードに分かれ、最上位のHHKB Professional HYBRID Type-S(3万2000円)とミドルレンジのHHKB Professional HYBRID(2万7500円)は、BluetoothとUSB Type-C接続の両方に対応したハイブリッド仕様だ。Bluetooth接続のマルチペアリングは最大4台までをサポートし、4つのボタンで接続先を明示的に切り替えることが可能になった。

PFU 全モデルでUSB Type-C接続に対応する
PFU マルチペアリングについては、HYBRID Type-SとHYBRIDの2機種で使える

 両モデルともカラーは墨(黒)と白の2色で、キー配列は英語配列、無刻印(英語配列)、日本語配列(かな無刻印)から選べる。サイズは約294(幅)×120(奥行き)×40(キートップ上面までの厚さ)、電池を除く重量は約540g(日本語配列のみ約550g)だ。

PFU HHKB Professional HYBRID Type-Sの墨(下)と白(上)
PFU HHKB Professional HYBRID(上)と、HHKB Professional Classic(下)

 キーボード配列や打ち心地の良さは、従来製品から継承している。キースイッチも、前世代と同じく静電容量無接点方式を採用している。静電容量の変化によってキーが押し下げられていることを検出する仕組みで、接点を接触させる必要がない。一番下まで押し込まなくても、入力されたことを認識するため、長時間の作業でも手にかかる負担を減らせる。

 ちなみに、キーストロークは最上位のHYBRID Type-Sが約3.8mm、HYBRIDとClassicは約4mm、押下圧はいずれも45gとなる。特にHYBRID Type-Sは、上記のキーストロークに加え、独自設計の部品や緩衝材を採用するType-Sスイッチを搭載したことで、高速かつ静かにタイピングできるという。

 USB Type-Cによる有線タイプのHHKB Professional Classicは、カラーが墨(黒)と白で、キー配列は英語配列、無刻印(英語配列)から選べる。サイズは約294(幅)×110(奥行き)×40(キートップ上面までの厚さ)mm、ケーブルを除く重量は約530gで、価格は最も安い2万3000円となる。

PFU HHKB Professional Classic。日本語配列は用意されず、後述するユーティリティーを使ったキーのカスタマイズにも非対応だ(DIPスイッチの切り替えはサポート)
PFU HHKB Professional Classicに付属するUSBケーブル。白と墨で色が異なる
PFU HHKB Professional HYBRID Type-S/HYBRID(下)は単3形乾電池2本で駆動する。上は有線タイプのHHKB Professional Classicだ

キーレイアウトをWindowsのソフトから変更可能に

 接続インタフェースの変更に加え、キーのカスタマイズ性についても強化している。

 PFU広報戦略室長の松本秀樹氏によると、eスポーツなどの分野において、特定のキーだけを一時的に無効化する、あるいは、特定のキーを増やして早打ちする、といったニーズがあるという。そこで新製品ではキーマップを変更する機能を搭載し、裏面に備えた制御キーなどの割り当てを変更できる従来のDIPスイッチに加えて、Windows向けの設定ユーティリティーを用意した(ユーティリティーのキーマップ変更はClassicは対象外)。

PFU 底面にあるDIPスイッチ。新たにBluetooth関連の切り替えにも対応した
PFU キーマップ変更ツールの画面。ドラッグ&ドロップで操作可能だ
PFU 現状、キーマップ変更ツールはWindows版のみの提供だ。macOS版も開発中だという

 Windows PCとHHKBをUSB Type-Cケーブルで接続し、ユーティリティーでキーレイアウトを変更できる。設定内容はHHKB本体に保存され、接続するPCやスマートフォンが変わっても、同じキーマップで使用でき、設定内容をエクスポートして他のユーザーと共有も可能だ。なお、macOS版のユーティリティーは現在開発中で、2020年春頃に提供する予定とのこと。

 PFU広報戦略室長の松本秀樹氏は「裏表を気にすることなく抜き差しできるType-Cへの対応、キーのカスタマイズなどはもちろんのこと、極上の使い心地を新製品でも実現できた」とアピールした。

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2025年06月16日 更新
  1. FCCLと富士通が「7〜10年前の一部デスクトップPCが起動できない問題」で特設ページ開設 当該機種では原因の「Windows Update」を配信停止 (2025年06月15日)
  2. 2015〜2017年に発売された富士通製デスクトップPCで「Windows Update」後に起動できない事象 大塚商会 (2025年06月13日)
  3. Mac版SteamクライアントがApple Siliconにネイティブ対応 β版を提供中 (2025年06月14日)
  4. Easy Anti-Cheatを組み込んだ「Windows 11(バージョン24H2)」PCに6月更新を適用すると突然再起動する恐れ 差し替えの“不定期更新”を配信 (2025年06月12日)
  5. 最大毎秒1万4900MBの転送速度!――高速SSD「WD_BLACK SN8100」が登場 (2025年06月14日)
  6. OpenAIがシリーズ最上位版の「OpenAI o3-pro」を提供開始/Googleが例年より早めに最新の「Andorid 16」をリリース (2025年06月15日)
  7. 1.5万円切りのコスパ良しスマートウォッチ「Amazfit Bip 6」を開封レビュー! (2025年06月11日)
  8. ARグラスの実用性アップを実感する「XREAL One」を試す PCディスプレイより使いやすいシーンが増えてきた (2025年06月09日)
  9. ついにApple全デバイスが同じ操作体系に 共通の“皮膚”と“神経”を取り入れて新たな時代へ踏み出したApple (2025年06月11日)
  10. バイト代を握りしめて通ったアキバ、「1円PC」全盛期の販売員時代──そんなITライターのPC遍歴 (2025年06月12日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー