本を読むときは角を折るのだ:シゴトハッカーズ(2/3 ページ)
本を読んだが内容が身に付いていない。そんな人にお勧めする読み方が、角折りと付せん。でもただ折ったり張ったりすればいいわけではなく、テクニックがあるのです。
佐々木 単に書き写すのが面倒だという理由です。ページのスキャンを、写メールで済ませてしまっているという感じです。ページが一応写真で読めますから、写真で撮ったページを適当に当たりを付けて、ざっと読み返します。
大橋 僕が最初から付せんを張らない理由は、単純に付せんがもったいない、ということもあるのですが、それ以上に付せんが張られると、なにやら達成感が生まれて、そこでとどまってしまいがちだからです。折り返しだけですと、本がぶかっこうに膨れますので「これを何とかしたい」という気持ちが起こります。そこで、折り返し部分を読み返しながら、折り返しを戻しつつ代わりに付せんを張っていきます。
その際、「ユニークな表現だな」とか「へぇ〜」と思えた部分については横に。「これは執筆に使える」とか「自分でもぜひやってみよう」という部分については、縦に張るようにしています。こうすることで、まずは縦に張られた付せんを優先できます。
Biz.ID なるほど。雑誌も折り返しと付せんなんですか?
大橋 雑誌については、紙が薄いので、折り返しても埋もれてしまいます。また、すべての記事を読むわけではないので、買ってきた日に目次を眺めて、読もうと思った記事のページに横にどんどん付せんを張っておきます。時間ができたときに付せんの付いて部分だけを拾い読みしていって、後で記事にしよう、とか実践しよう、と思えた記事については、付せんを縦に(上部に)張り直す、というふうにしています。上部に張り直されなかった雑誌は捨てます。
うまくいくためのポイントは、迷わずできるように、手順を決めておくことだと思います。1回目は折り返す。2回目は付せんを張る。手順が決まっていれば、あとは内容に集中できます。
佐々木 雑誌でも本でも、欲張ってあまりためないことが大切だと思います。写メールも1冊1ページだけとか、話題にするときも、ちょっと引用して、5行くらい感想をどこかに書いておく。それだけでも、結構後から「痕跡」が広がったりして、「再会」する機会が増やせるものです。
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