リビング+:コラム 2003/07/25 19:30:00 更新


オンラインゲームで孫兄弟が描くシナリオ

注目のオンラインゲームポータル、「BB Games」がオープンした。同日、Yahoo!BBとBB Gamesが提携することも発表された。両者の提携が意味するところは、どんなものか?

 7月25日、オンラインゲームポータル「BB Games」がオープンした。多くの人気ゲームをそろえており、話題性は十分だ(詳細は別記事参照)。そして同日、Yahoo!BBとBB Gamesが提携することも発表された。

 両者の提携が意味するところは、どんなものか? 一度状況を整理してみたい。

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左から、ソフトバンクBBの孫正義社長、BBサーブの孫泰蔵社長。実の兄弟の2ショットだ

 会場では、孫泰蔵氏がさまざまな事業者と提携しつつ、BB Gamesを運営する考えを示した。たとえば、「PCメーカーと提携して、PCにゲームをバンドルしてもらう」(同)というのも、1つの方法。見返りに、そのPCメーカーが持つ会員には、ゲーム関連の特典が与えられるという仕組みだ。

 提携先は、異業種のポータルサイトなど、さまざまな可能性が考えられるという。Yahoo!BBの場合は、サイト内でBB Gamesのゲームを大々的にプロモートする構え。その対価として、Yahoo!BB会員に前述の特典をつけてもらうわけだ。

「ゲームならYahoo!BB」?

 孫泰蔵氏は、企業と提携するにあたって「いたずらに競合同士の条件競争をあおることは避けたい」とコメントしている。この意味するところは、基本的に「1業種1社との提携」を行うということ。つまり、ISPではYahoo!BBのみが提携先となる(*)。

*記事掲載後、ソフトバンクBB側から連絡がありました。「BBサーブが提携するのは、1業種1社と限定していない。確かに5〜6社と提携するわけではないが、『1、2社』と考えてほしい」とのことです。ここに付記します(7月28日Update)。

 このため、ソフトバンクBBとしては、ほかの事業者との差別化が可能になる。たとえば特定のゲームでβテストを行った際に、Yahoo!BBユーザーだけが無料プレイ期間を延長してもらえる――といった優遇措置がとられるという。

 Yahoo!BBがうける恩恵は、もう1つある。実は孫正義氏は、会場でズラリと並んだオンラインゲームCDを示しながら、Yahoo!BBの持つ販売チャネルを駆使して配布する構想を話していた。

 「店頭でCDを並べ、『いま加入すれば、この中から好きなタイトルを5枚差し上げる』といったマーケティング活動も企画している」(孫正義氏)。

 もちろん、オンラインゲームではパッケージ料金のほかに、月額料金も発生する。ゲーム会社としては、さほど文句のある話ではないだろう。そして、オンラインゲームに興味のある初心者は、これが直接の誘引となってADSLに加入することも考えられる。

 昨年に驚異的なペースで加入者を増やしたYahoo!BBだが、ここ数カ月は増加ペースがやや鈍っているのは周知のとおり(記事参照)。だが、今回の「モデムと一緒にゲームも配る」作戦があたれば、増加ペースを回復させることもありうるかもしれない。

 孫正義氏は、「今日から『No.1オンラインゲームプロバイダー』はYahoo!BBだ」と気勢を上げる。「オンラインゲームをやるならYahoo!BB、オンラインゲームをやりたいからYahoo!BB」(同)という流れが、実際にできるかどうか。今後注目すべきポイントだろう。

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関連リンク
▼Yahoo!BB
▼BB Games

[杉浦正武,ITmedia]



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