いつもお世話になっている電子書店。電子書籍を購入しているこの端末の向こうにだってスタッフがいる。なかなか見えてこない「電子書店の中の人」にeBook USERがインタビューする。
iPadが日本でも発売され、後に「電子書籍元年」などと言われるようになった2010年。それ以降、コンテンツを販売する電子書店は数多くオープンした。
リアルな書店であれば、馴染みの店にふらっと立ち寄り、すっかり馴染みになった書店員に、探している書籍の所在を尋ねたり、お薦めの書籍を尋ねたり……とリアルならではの楽しみ方もあるだろう。
では、「電子」書店の中にはどんな人がいるのだろうか。見えないだけに気になる「電子書店の中の人」。そんな電子書店スタッフの素顔を知りたい! という純粋な動機で、特に女性スタッフに焦点を合わせ、迫ってみることにした。
第1回目は、「広報から一言」を頻繁に寄せてくれる、あの人が登場だ。
―― いつも「広報から一言」を寄せていただき、ありがとうございます。ところで、白鳥さんは書店の中でどのような立場で働いていますか。
いつでも書店広報白鳥智美さん(以下白鳥) 電子書籍を使ったことのない方へも「いつでも書店」を知っていただけるようなきっかけを作る広報担当として、また「いつでも書店」という電子書店と、他社との違いをどう市場にアピールしていくかの方向性を決めるブランディング担当として日々奮闘しています。
―― そんな白鳥さんが、子どものころに読んだ本で最も印象に残っている本はありますか。
白鳥 世界の伝記『キュリー夫人』です。これは、伝記ものコミックシリーズの1つなんです。
内容はそれほど覚えていないのですが、子どものころは……というと思い出す印象深い一冊がこれです。そのころは読書が好きではなかったので、何を読んだのか、なかなか思い出せなかったのですが、このお話を頂いてから、ふとしたきっかけでパッと思い出したのが、『キュリー夫人』でした。この本ばかりを何度も何度も繰り返し読んでいたのを思い出します。家にあったそれを読んだため、小学校低学年のときこのコミックの伝記シリーズにハマりました!
今思うとなぜあんなに何回も読んでいたのだろうと思うのですが、子どものころは、勝気で自己主張の強い子供だったので、世界の偉人のように将来すごい人になりたいと心の底で感じていたのかもしれませんね。他にも世界の伝記シリーズの『野口英世』『ヘレンケラー』や日本の伝記シリーズ『紫式部』『春日局』など何回も読んでいました。今でも実家に残っているんですよ。
―― 子どものころって、なぜかはまってしまう本がありますよね。ところで大人になった現在では、どんなタイミングで読書を楽しんでいますか。
白鳥 わたしの場合、小中高生時代は、マンガを読んでいて、特に用もなく時間が空いたときに、読んでいることが多かったですね(笑)。
現在では、読書の楽しみ方も変わり、「時間が空いたとき」ではなく、ゆっくり静かに時間を使いたいとき、読みたい本に出会ったとき読書を楽しんでいます。
―― 大人になってから、楽しみ方が変わってきたのですね。今では手軽に楽しめる電子書籍がありますが、電子書籍自体、また電子書籍端末やアプリならではの特徴で気に入っているところはありますか。
白鳥 気に入っているところは時間を持て余しがちな移動時間、待ち時間、やるコトのない時間などに、「いつでも読めてどこでも持ち運べる!」ということですね。まさしく「いつでも書店」の名前の由来でもある「いつでも」がポイントですね!
実際、「いつでも書店」を担当し始める前は、電子書籍は何だか堅苦しくてとっつきにくいイメージがありましたが、一度使ってみたら虜になってしまいました。かさばらないし、どこにでも持って行ける電子書籍はやめられません。みるみるうちに自分好みの漫画が端末内に増えていってます。
―― さすが広報、宣伝も抜かりないですね(笑)。さて、そのお仕事ですが、今後、挑戦してみたいと思うことはありますか。
白鳥 広報という立ち位置ですと、動画の作成や新しいプロモーションなど行ってみたいですね! まだ検討段階ですが……。
また広報に限らなければ、好奇心旺盛なタイプなので、今まで経験したことのない仕事に挑戦したいです! 今、最も興味が有るのは特集などを企画する編成です。
特集を組むときには、何かその理由やコンセプトがあって特集ができると思います。そこで自分の考える特集を組むことによってお客様のニーズを見つけていく、また他の書店が行っていない新しい特集を組み反応を見るということが面白そうだと思うからです。たぶん目に見えていない大変さや辛さがあるとは思いますが、そこは経験しないと分からないものなのでとりあえずまずは挑戦というところでしょうか。
―― 白鳥さんならきっとユーザーのニーズに合った企画を組めそうですね。今日はありがとうございました。
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