ニコニコ静画(電子書籍)で販売している電子書籍は、Webブラウザ(推奨はInternetExplorer、Firefox、Chrome、Safari)と、Androidアプリ、iOSアプリで読むことができます。ブラウザの場合は要Adobe Flash Player(つまりWindows 8.1 RTタブレットでも利用可能)でストリーミング再生ですが、Androidアプリ・iOSアプリの場合は端末へのダウンロードが完了していればネットワークの接続がなくても読むことができます。ニコニコでは二重ログインができないため、ログインしている端末で読むことが可能です。
なお、購入済み書籍の整理分類ができる[マイリスト]機能は、PC Webからのみ使用可能です。購入済みか未購入かは無関係に、動画・静画と合わせ最大25件までマイリストを作成できます。マイリストへの登録は、一般会員は最大100件まで、プレミアム会員は最大1万2500件までとなっています。
ニコニコ静画(電子書籍)のPC Web作品詳細画面で[>読む]ボタンをクリックすると、ビューワが開きます。本の左右端をクリックか、下部のメニューボタンをクリックでページめくりでメニュー表示です。縦書き/横書き、フォントのサイズ、明るさの変更ができます。最後に読んだ位置は他デバイスと同期されますが、他の多くの電子書店のビューワで採用されている、しおり・ハイライト・辞書・本文検索・選択範囲のSNS投稿といった機能はなく、「読む」ことに特化したシンプルなビューワとなっています(☆-0.5)。
ニコニコ静画(電子書籍)のAndroidアプリはiOSアプリよりもシンプルで、前述のとおりアプリ内にストア機能がありません。本棚には[ブックリスト]と[ダウンロードリスト]があるのみで、[マイリスト]機能は使えず、iOSアプリのようにシリーズ単位でまとめられていないので、購入した本がたくさんあると掘り出すのが大変です(キーワード検索は可能です)。また、ビューワは、ニコニコの特徴であるコメントの投稿・閲覧に対応していない状態です。
iOSアプリは、前回調査時から細かな点がいくつか改善されています。まず[ブックリスト]がシリーズ単位でまとめて表示されるようになり、以前より本を掘り出しやすくなりました。また、[並び替え]にも[ダウンロードした順]という条件が追加されています。
ブックリストから本を隠す機能が追加されたのはユニークな部分です。シリーズの作品一覧で隠したい本を右から左へスワイプすると、[本を隠す]ボタンが表示され、タップすると[ブックリスト]からは非表示になります。隠した本を見るには、左メニュー[ブックリスト]の左にある>をタップすると、[隠した本]というメニューが表示される仕組みになっています。
この機能はニコニコ静画(電子書籍)にR-18コーナーが設置されたのと前後して用意されており、アダルトな本を隠しておきたいニーズに応えたものだと思われます。ただし、[隠した本]メニューの表示をパスワードでロックするような機能はないため、このメニューの存在を知っている人からは本を隠すことができないので注意しましょう。
不正防止のため常時画面の右下に表示されているメールアドレス(本稿ではモザイク処理してあります)は、以前より外側の余白部分に配置されるようになり、文字に重なって読みづらいと感じることはなくなりました。
評点:☆2.5
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