ノベル,WebAccess機能を搭載した「NetWare6」を発表

【海外記事】 2001.09.12

 米ノベルは9月11日(米国時間),NetWorld+Interopの会場で,同社ネットワークOSの最新バージョンとなる「NetWare6」を正式にリリースした。

 NetWare6の特徴としては,インターネット上でさまざまなデータやファイルを共有できる「iFolder」機能,ネットワーク経由で利用できるプリンタを探し出し,同時にドライバを供給する「iPrint」機能などが挙げられる。いずれも単体の機能としては既に発表済みのものだが,改めてNetWareに統合された形で提供される。

 また,新たにWebブラウザからのアクセスに対応する「WebAccess」機能が加わった。この機能によって,場所やプラットフォームを問わずに,Webブラウザ経由でネットワーク上のさまざまなリソースを利用できるようになる。

 同社の会長兼CEOを務めるジャック・メスマン氏は,「NetWare6はノベルが掲げる“OneNet”ビジョンを完全に満たす製品」と表現している。

「NetWare6ではWebを通じてどこからでもリソースにアクセスできるようになる」とするメスマン氏

 同氏はさらに,Windows 2000をはじめとする「競合製品が提供する利点をすべて提供する,最適のネットワークプラットフォームだ」とし,マーケティングのギミックに過ぎないマイクロソフトの製品とは異なることを強調した。

 NetWare6の米国での価格は,1ライセンス当たり184ドル。10月中旬より出荷が開始される予定だ。また合わせて,米コンピュータ・アソシエイツをはじめとするパートナー各社が,NetWare6を引き続きサポートする方針も発表されている。

 ノベルはこの発表と同時に,米ヤフーが同社のエンタープライズ向けポータルサービス「Corporate Yahoo!」で,ノベルのディレクトリ製品「eDirectory」を採用したことも明らかにしている。

 Corporate Yahoo!は,企業ごとにカスタマイズが可能なポータル機能を提供する,米ヤフー独自のサービス(国内では未提供)。これまでそのデフォルトサーバにはiPlanet Directory Serverが利用されていたが,これをNovell eDirectoryにリプレースするという。ヤフーによればこの移行作業は年内に終了し,企業顧客向けのサービスを開始する予定だ。

 ヤフーはディレクトリサーバ移行の理由として,互いに全世界的にサービスを展開していること,また,より洗練されたコンサルティングサービスが提供されることを挙げ,今回の合意によって,情報サイトを1つの統合されたコントロールの下に置くことができるとした。

 両社は今年1月に,Corporate Yahoo!にノベルのeDirectoryをはじめとする基盤技術を組み込む方向で合意を結んでいたが,今回の発表はそれをさらに推し進めるものとなった。

関連リンク

▼米ノベル

http;//www.yahoo.com/

米ヤフー

[高橋睦美 ,ITmedia]