ルータでもなければスイッチでもない「パケットプロセッサ」

【海外記事】 2001.09.14

 米クラウドシールドはN+I Atlantaの会場で,非常にユニークな製品を紹介している。

「OC-48 Packet Processor」というこの製品は,同社の説明によればルータでもなければスイッチでもなく,あくまで「パケットプロセッサ」。ネットワークアプリケーションの速度を,OC-48のラインレート,あるいはそれ以上にまで引き上げるという。いわば,パケット処理のアクセラレータといったところだろうか。

 OC-48 Packet Processorは,9Uサイズのシャーシ型筐体に,OC-48ポートを備えたネットワークインタフェース(2つ)やパケット管理モジュール,パケットプロセッシングモジュールなどを収容する。同社が開発したチップとネットワークコプロセッサ,および独自のソフトウェアによって構成されている,ハード/ソフト一体型の製品だ。

 この製品のターゲットは,キャリアやホスティングプロバイダー,MAN向けのサービスプロバイダーなど。既存のエッジルータとコアルータの間に配置して利用する。

 同社の説明によれば,スイッチやルータには,QoSやアクセスコントロールなど多くの機能が搭載されるようになり,結果としてパケット処理のボトルネックになっているという。OC-48 Packet Processorはネットワークエッジでパケットをチェックし,独自のアルゴリズムに基づいてインテリジェントに処理を行うことで,その速度を向上させる。これによりサービスプロバイダーは,SLAやQoSに基づいたサービスを,OC-48の速度で提供できるようになるという。

 クラウドシールドは,ここで紹介したOC-48 POS対応の製品に加え,ギガビットイーサネット向けの製品も提供する計画だ。ただし,製品はまだプロトタイプ段階にある。米国のキャリア数社がテストを行っているそうだが,出荷は年内ということだ。価格は17万5000ドルから22万5000ドルの範囲になるという。

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▼米クラウドシールド

[高橋睦美 ,ITmedia]