端末に依存しないアプリケーション開発が可能な「Domino Designer 6」

【海外記事】2002.1.31

 米オーランドで開催中の「Lotusphere 2002」で発表された「Domino Designer 6」は,端末に依存しないアプリケーションを作成可能なツールとして大きな進化を遂げている。ロータスの関係者によれば,「人と仕事のプロセス,そして情報を統合するコラボレーティブアプリケーションを作成する最良のRADDツールであり,改良ではなく進化と言うにふさわしい進歩を遂げた」とし,自信満々のツールに仕上がっている。

 最も大きな進化は,なんと言ってもNotesクライアントとWebブラウザ,それにモーバイルデバイスに対して,ひとつのデザインで対応できるアプリケーションを容易に作成できるようになったことだ。

 1度開発すれば,集中管理が可能で,どんな場所,デバイスでも利用できる使い勝手をDominoのアプリケーションに与えることができる。新しいDomino Designerを使えば,1つの設計からNotes用とWeb用,双方の必要な情報が作成できる。Web側のデザインにはスタイルシートも生成され,機能面だけでなくビジュアル的にもNotesとWebのデザインを近いものにすることが可能で,Notesクライアント向けとWebブラウザ向けのアプリケーション開発の重複を排除することができる。さらにビジュアル面の設計とアプリケーションロジックの設計を別々に開発できるようにすることで,アプリケーション開発工程の分割が容易になった。

 Domino R5のオプショナルモジュールだった「Domino Everyplace Enterprise Server」は,Domino 6に統合され,フォーム,サブフォーム,ページ,アクション,ビュー,フォルダーなどの設計要素を含むアプリケーションを,モーバイルデバイス上で利用可能なようにデザイン,コンパイルすることができるようになった。

 @関数も拡張され,@関数内で入れ子状に式を書くことができるようになっている。関数内に簡単なロジックを埋め込むことも可能だ。このほか,Javaの変数とLotusScriptの変数を結びつけることが可能になり,JavaをLotusScript内でメソッドとして実行できるようになるなど,Javaとの連携が容易に行えるようになっている。

 また,ちょっとした目玉機能と言えそうなのが「Data Connection Resources」(DCR's)だ。DCR'sは,「Domino Enterprise Connector Services」(DECS)の技術を応用したもので,ビューに配置したフィールドと情報を格納しているデータベースのフィールドが双方向に同期するというもの。ビューやフォーム上で情報の変更が行われると,その場でデータベースも更新される。

 接続するデータソースは外部データベース(DB2,Oracle,SQL Serverなど)もサポート。そのほかのエンタープライズアプリケーションと統合されたアプリケーションの開発が容易になっている。

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▼ロータスソフトウェア

[本田雅一 ,ITmedia]