プライムシステムとTCS,新証券システム「COSMO-III」を発表

【国内記事】2002.2.08

 プライムシステムは2月8日,東証コンピュータシステム(TCS)と共同開発中の新システム「COSMO-III」の概要を発表した。同システムは,TCSが現在18社の中堅証券会社向けに提供している「COSMO-II」の後継として,ASP提供される業務系基幹システムだ。

 2002年春のサービス開始が予定されている新システムは,銘柄/顧客情報をベースとし,フロントオフィスシステム,バックオフィスシステム,勘定系システムの3つのアプリケーションから構成されている。

 今回の機能強化では,コンプライアンス(法令遵守)機能を充実させ,インサイダー取引チェック機能を搭載したほか,信用取引における担保余力チェック,返済時の建玉チェックなども可能になっている。また,多通貨取引時の受発注システム/勘定系システムも整備する。

 さらに,顧客志向の取引を実現するために,既存の顧客データとの連携や,プライムシステムが扱うオニックス・ソフトウェアのCRM製品「Onyx Enterprise 2001」もCOSMOS-IIIに組み込まれるという。

 リリースは3つのフェーズに分けて行われ,2002年春のフェーズ1で,新プラットフォームに移行し,フェーズ2ではT+1(取引決済期間を,現在の3日から1日に短縮する)準備機能を追加。2003年夏までにT+1の仕様に対応する計画という。

 プライムシステムでは,既存システムコストを下回る従量制料金を提示することで,顧客の拡大を図るとしており,現在の18社を含めて30社の顧客獲得を目指す。

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