ベリサイン,短期間でのPKIシステム導入を支援するパッケージソリューションを展開

【国内記事】2002.4.17

 日本ベリサインは4月16日,中小企業もしくは大企業の部門をターゲットとしたPKIソリューションパッケージ「ベリサイン セキュアビジネス シリーズ」を発表した。

 同社はこれまで,PKIに基づく電子証明書の発行,認証局の運用をユーザーに代わって行うマネージドPKIサービス「VeriSign OnSite」を提供してきた。これを基盤にして,電子メールの暗号化や本人認証といったセキュリティアプリケーションの構築が可能だが,それにはPKIのノウハウを要するほか,開発期間やコストの点で負担が大きかった。

 今回発表されたベリサイン セキュアビジネス シリーズは,こうした問題を解決するために提供されるもの。既にVeriSign Onsiteとの連携が実証されたサードパーティ製の製品を組み合わせ,パッケージとして提供することにより,電子証明書を利用した本人認証や決済処理,電子メールの暗号化といったアプリケーションを短期間で,また低コストで構築できるようになる。

 その第1弾として,システムニーズ,シヤチハタ,ソニー,日本電子公証機構の各社と共同で,5種類の新パッケージをリリースする。これらパッケージを利用すれば,最短で2週間程度で,電子証明書を利用したビジネス環境を構築できるという。

 同社はまた,セキュリティトレーニングコース「VeriSign OnSite入門(速習コース)」を4月26日より開催し,導入企業を支援する予定だ。このトレーニングに関する詳細は同社Webサイトで確認できる。

 今回発表された各パッケージの内容は以下のとおり。

システムニーズ 本人認証 ソリューション:
システムニーズが提供する認証ソリューション「WinSafe PKI Lite」とICカード,指紋照合トークン,ICカード型USBトークン「e-gate」を組み合わせ,アクセス制御や電子署名といった用途を実現する。価格は175万円から。

シヤチハタ 電子決裁 ソリューション:
シヤチハタが提供する「パソコン決裁4 with PKI」と連携し,アドビシステムズの「Acrobat」および「Approval」で作成された書類に,電子印鑑による捺印と電子署名を行い,本人性確認と改竄検知を実現する。価格は152万円から。

ソニー 指紋認証 ソリューション:
ソニーの指紋認証機能付トークン「PUPPY」と連携し,バイオメトリクスと電子証明書を統合した,より安全な本人性確認を実現する。価格は155万円から。

日本電子公証機構 証跡管理 ソリューション:日本電子公証機構の「dPROVE」と連携し,作成者の本人性が証明された環境で電子ファイルの原本性を確保し,電子キャビネットに保存する。価格は174万円から。

・企業内暗号化メール ソリューション

Outlook Express, Outlook 98/2000, Netscape Messengerといった各メーラーに組み込まれている暗号化/署名機能を有効にする。価格は120万円からで,この機能は他の4つのソリューションにも含まる。

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