エンタープライズ:トピックス 2002年6月21日更新

日本IBMが幼児教育をITで支援、「KidSmart」プログラムを展開

 日本アイ・ビー・エムは6月20日、就学前の幼児が自然な形でコンピュータに親しみ、対話や遊びを通じて楽しみながら学習を促進する「KidSmart」(キッズスマート)プログラムを、95カ所の保育園・保育所と共同して、今月から開始する。同プログラムは、IBMコーポレーションが全世界で展開する、ITを活用して教育効果を高めるための社会貢献活動の一環で行うものだという。IBMの支援総額は、30万ドル相当になる。

 KidSmartプログラムは、日本IBMが保育へのマルチメディア活用に積極的な公立および非営利団体の保育園・保育所に対し、「Young Explorer」と呼ぶ幼児向けのカラフルなプラスチック製家具に組み込んだIBM NetVistaやソフトウェアなどの教育ツールを寄贈するもの。

 寄贈先は、関東・甲信越地区45カ所、近畿地区40カ所および岐阜県10カ所、計95の保育園・保育所。社会福祉法人である社会福祉協議会・全国保育協議会の協力を得て選定したという。

 寄贈するパソコンには、ワシントン大学の教育者グループが開発した5種類の幼児教育用アプリケーション(日本語版と英語版)が初期導入されており、プリンタ、マイクなども装備するという。

 また、同プログラムの大きな特徴は、保育園・保育所にパソコンが設置される前に、幼児教育の専門家(トレーナー)が、実際にパソコンを活用する保育士・教職員を対象とした2日間の「Teacher Training」を実施することだ。研修では、マルチメディアを親しみを持って遊びの中に取り入れられるように、日常の遊びなどと連携させた効果的なカリキュラム作成を指導するという。

 IBMは、Young Explorer寄贈後も1年間にわたり、現場での活用状況をふまえた継続的な支援活動を行うという。日本IBMでは、「KidSmartホームページ」を開設し、カリキュラム案をはじめとした先生のための情報交換の場の提供や、電話によるサポートも行っていく。

関連リンク

▼日本IBM

[ ITmedia]