エンタープライズ:ニュース | 2002/07/05 00:34:00 更新 |
「重要なのは管理」、ネットスクリーンが新製品を披露
ネットスクリーン・テクノロジーズはNetWorld+Interop 2002 Tokyoの展示会に合わせ、複数の新製品を発表した。今回の発表は、大きく4つある。
ネットスクリーン・テクノロジーズ(ネットスクリーン)は7月3日、NetWorld+Interop 2002 Tokyoの展示会に合わせ、複数の新製品を発表した。
同社は、独自OS「ScreenOS」に、ファイアウォール/VPN機能を搭載したアプライアンス製品「NetScreen」シリーズを提供してきた。データセンターなどをターゲットとしたハイエンド機から小規模オフィス向けまで、幅広いラインナップを揃えている。
特徴の1つは、独自ASICに基づくパフォーマンスの高さ。また、昨年11月にリリースした「NetScreen-Global PRO」を通じて、各拠点に置かれた機器を集中的に管理できることもメリットとなっている。
今回の発表は、大きく4つある。
1つは、アプライアンスの基盤となるScreenOSのバージョンアップだ。新バージョンのScreen OS v4.0では、OSPF、BGPといったルーティングプロトコルに対応。また、より小規模なネットワークにおいて、Global Proがなくとも設定・管理を容易に行える機能も追加された。
2つめは、これに伴うNetScreen-Global Proのバージョンアップである。新しいレポートサーバが追加されたほか、デバイスのIPアドレスの変更に対応する機能も加わった。
「ADSL接続の場合、デバイスのIPアドレスが変わることがあり、管理が難しくなる。Global Pro v3.1とScreenOS 4.0では、機器のIPアドレスが変更された場合に、それを管理ステーションに通知する機能が加わった。特に、セキュリティサービスを提供するマネージドサービスプロバイダー(MSP)にとって、非常に重要な機能だ」(米ネットスクリーンの製品管理担当シニアディレクタ、ポール・セラノ氏)
他社製品に比べネットスクリーンの製品は多くの機能を備えており、しかもコストは低いとしたセラノ氏
セラノ氏はさらに、「大規模エンタープライズやキャリアが管理するデバイスは、1台、2台というわけではなく、何千台という規模になっている。こうした状況では管理機能が非常に重要になる」と語った。
同氏は、8カ月前から管理ツールを提供してきたことに触れ、「ネットスクリーンは、MSPがきちんとセキュリティサービスをできるように手助けしていく。Global Proは1万台規模のデバイスを管理でき、レポーティングパッケージも豊富だ」と述べている。
小規模オフィス向けにも新モデル
3つめは、VPNクライアントソフトウェアのバージョンアップだ。「NetScreen Remote v8.0」では、認証機能が強化され、スマートカードがサポートされた。また、VPNクライアントにパーソナル・ファイアウォールの機能を組み合わせた「NetScreen-Remote Security Client」もリリースされている。
最後の発表は、小規模オフィス向けの新モデル「NetScreen-5XT」である。パフォーマンスを大幅に高めたことが特徴だ。スループットはファイアウォールで70Mbps、VPNでも20Mbpsを実現するといい、ADSL、FTTHでも利用できる仕様だ。
「日本市場においては、光ファイバのサポートが非常に重要だ」(セラノ氏)。
NetScreen-5XTはさらに、アベイラビリティとセキュリティの両立を目的に、切断時に自動的にネットワークへの再接続を行うダイヤル・バックアップ機能を搭載。さらに将来の拡張時に備え、メモリも従来機種の2倍に強化されている。
関連記事管理作業の自動化で,「インスタントVPN」を目指すネットスクリーン
関連リンク
NetWorld+Interop 2002 Tokyo オフィシャルサイト
米ネットスクリーン・テクノロジーズ
[高橋睦美,ITmedia]