エンタープライズ:ニュース 2002/07/11 20:18:00 更新


欧州の携帯電話(GSM)用標準暗号に三菱電機のMISTY技術が採用

三菱電機は7月11日、同社が開発した暗号技術「MISTY」(ミスティ)を携帯電話用にカスタマイズした暗号方式で、次世代携帯電話システムに採用されている「KASUMI」(カスミ)が、欧州の携帯電話システムの標準暗号として採用されたことを発表したした。

 三菱電機は7月11日、同社が開発した暗号技術「MISTY」(ミスティ)を携帯電話用にカスタマイズした暗号方式で、次世代携帯電話システムに採用されている「KASUMI」(カスミ)が、欧州の携帯電話システムの標準暗号として採用されたことを発表したした。

 KASUMIは2000年に、次世代携帯電話システム(W-CDMA)の標準化機関である3GPP(3rd Generation Partnership Project)により次世代携帯電話システムで唯一の国際標準暗号として採用されたもの。今回、既存の携帯電話システム(GSM)の標準化機関である「GSM Association」においても、標準暗号として利用されることが正式に決定したという。

 GSMは欧州を中心に広く普及しており、今後KASUMIは現行世代と次世代の携帯電話システムにおいて世界中で幅広く利用されることになる。

 三菱電機では、既にW-CDMA用途に最適化されたKASUMIのハードウェアIP(Intellectual Property:LSI開発用の設計情報)を提供しており、今後これをGSM用にも小型・高速化し、ハードウェア暗号ライブラリとして提供する計画という。

MISTY、KASUMI技術の変遷

1994年1月:線形解読法発表

1994年8月:世界初のDES解読実験

1995年9月:暗号アルゴリズム「MISTY」発表

1995年11月:MISTY1のISO9979への登録

1998年8月:MISTY1の基本特許無償化

2000年1月:KASUMIがW-CDMA標準暗号に採用

2001年5月:MISTY、KASUMIなどのIPの技術供与発表

2002年7月:KASUMIがGSM標準暗号に採用

関連リンク
▼三菱電機
▼三菱電機のセキュリティ情報サイト

[ITmedia]