エンタープライズ:インタビュー 2002/11/11 00:00:00 更新


座談会:オラクル、ミラクル、デル、アシストがタッグを組んだLinux版Oracle9i RAC (1/3)

オラクルとデルコンピュータのタッグチームが、「クラスタ」システムのコモディティ化を一気に進め、その敷居を引き下げることに成功した。日本オラクル、デルコンピュータ、そして彼らを支えるパートナー、ミラクル・リナックスとアシストのキーマンを集め、Linux版Oracle RAC(Real Application Clusters)の戦略を聞いた

かつて「クラスタ」といえば、高額で複雑なシステムだったが、オラクルとデルコンピュータのタッグチームが、コモディティ化を一気に進め、その敷居を引き下げることに成功した。長引く世界経済の低迷から企業は情報技術への支出に慎重になっているが、その一方でシステムには高い可用性を求めている。企業の規模や業種を問わない傾向だ。デルは、ビジネスパートナーとの協調を軸に、今こそ、UNIXサーバが独占していた基幹データベースサーバ市場に踏み込む絶好のタイミングだと話す。日本オラクルの清水照久マーケティング本部長、デルコンピュータのコンサルティング部隊でアドバンスト・システムズ・グループを率いる長谷川恵 本部長、そして彼らを支えるパートナー、ミラクル・リナックスの藤城薫社長とアシストの田中昭造データベース技術統括部長というキーマン4人を集め、Linux版Oracle RACの戦略を聞いた

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左からデルの長谷川氏、アシストの田中氏、日本オラクルの清水氏、そしてミラクルの藤城氏

ZDNet 長引く景気低迷で企業はIT支出に慎重になっていますが、身の回りを見ると、情報のデジタル化は着実に進んでいます。こうした環境の変化は、データベースシステムにどのようなインパクトを与え、どのような機能を求めているのでしょうか。

オラクル・清水 最近、オラクルがデータベースの欠かせない機能としてアピールしているのが、広い意味での「セキュリティ」です。米国中枢を襲った同時多発テロ以降、われわれは「Unbreakable」というメッセージを強く打ち出してきました。「can't break in」(侵入されない)、「can't break it」(壊されない)という2つの意味がそこには込められています。

 Oracleデータベースは、ISO 15408EAL4を含む「セキュリティ評価共通基準認定」(参考1)を15取得しています。これに対してIBMはゼロ、マイクロソフトも1に過ぎません。最近、Oracleデータベースのソースコードを見たエンジニアが、「セキュリティの実装は神業だ」と話してくれました。

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日本オラクルのマーケティング本部長、清水照久氏

アシスト・田中 メインフレームから数えれば、アシストはOracleを扱ってもう15年になります。振り返ってみると、性能の競争が長く続きました。顧客の要求もパフォーマンスでした。しかし、最近の顧客の要求は、別のところに移っています。清水さんが指摘した「セキュリティ」や「可用性」、あるいは「価格」です。これは業種を問わない傾向ですね。

デル・長谷川 これまでデルコンピュータのPowerEdgeサーバが浸透していたのは、3レイヤでいえば、Webサーバやアプリケーションサーバの領域でした。データベースサーバへの適用もそれなりにあったのですが、どちらかというとメッセージング系データベースでした。

 しかし、Linux版のOracle9i RAC(Real Application Clusters)が登場し、アシストのようなシステムインテグレーターとの協業によって、初めてミッションクリティカルな領域に踏み込めるソリューションがそろってきました。

 私が担当しているデル・テクノロジー・コンサルティング事業部では、ベストプラクティスを顧客に紹介しているのですが、われわれ自身が今年5月、Linux版のOracle9i RACを導入しています。それによって、デルの直販ビジネスを支えているといってもいい販売ODS(Operational Data Store:業務データストア)をリプレースしました。従来はUNIXシステムで稼動していたのですが、メンテナンスやスケーラビリティに課題があったからです。

 5月上旬に日本オラクルとデルコンピュータが,相互の顧客に対して協力してサポートサービスを提供していくことを発表しましたが、大企業はもちろん、特に従業員が400人以下の小規模、中堅企業からも反響があり、手ごたえを感じています。最近は企業の大小を問わず、高い可用性を求めています。デルとしても、ハイエンドだけでなく、Oracle9i RACの比較的ローエンドな構成も用意していきたいと考えています。

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デル・テクノロジー・コンサルティング事業部アドバンスト・システムズ・グループ事業部の長谷川恵 本部長

クラスタの概念を一新するRAC

ZDNet クラスタというと以前はとても高価で複雑なシステムという印象がありますが、Oracle9i RACは本当にそうしたハードルをクリアしているのでしょうか。

オラクル・清水 オラクルのクラスタ製品は、これまでOracle Parallel Server(OPS)と呼ばれたもので、ディスク経由ですべてのデータを共有していました。しかし、このやり方ではどうしてもパフォーマンスが劣化してしまいました。そこでオラクルではアーキテクチャを根本から見直し、キャッシュ経由に切り替え、解決しました。

これにより可用性を保ちつつスケーラビリティを得ることに成功したのです。

デル・長谷川 OPSは確かに敷居が高かった。うまく行かず、みんなオラクルに電話をしましたよ(笑い)。

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[聞き手:浅井英二,ITmedia]




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