エンタープライズ:ニュース 2002/11/22 19:37:00 更新


ジャパンネット銀行、ASTERIA導入で邦銀初のXML決済サービス

ASTERIA DAY 2002カンファレンスの基調講演でジャパンネット銀行の小村充広常務が、インフォテリアのASTERIAを採用し、邦銀初となるXMLを利用した決済サービスを提供していることを明らかにした。大手企業によるASTERIAの採用は、三菱商事など20社に上る。

 三菱商事の金属グループなど大手の企業らがインフォテリアの「ASTERIA」を採用する中、国内初のネット専業銀行、ジャパンネット銀行もその仲間に加わった。11月22日、都内で行われた「ASTERIA DAY 2002」カンファレンスの基調講演でジャパンネット銀行の小村充広常務が明らかにしたもの。

 ASTERIAは、XMLネイティブサーバとして開発が始まったが、6月下旬に出荷されたR2では、XMLだけでなく、さまざまなデータをつなぐニーズにこたえ、単なるB2BやEAI(Enterprise Application Integration)を超えるビジネスインテグレーションプラットフォームへと進化している。大手企業の採用も三菱商事など、20社に上る。

 ジャパンネット銀行は、「24時間、リアルタイム決済」を武器に60万口座を獲得する三井住友銀行系のネット専業銀行。小村氏によれば、国内では唯一、XMLを利用した決済サービスを提供しているという。

 また、競艇ではインターネットを使って全国の競艇場の舟券が投票できる「競艇インターネット投票」が実施されているが、前日までに指定口座に投票資金を振り込んでおく必要があるが、ジャパンネット銀行の決済サービスを利用すれば、必要に応じて投票資金を追加できるようになる。

 競艇のWebサイトとジャパンネット銀行の双方にASTERIAが導入されることによって、競艇のWebサイトから行った投票用口座への入金指示がジャパンネット銀行に渡り、即時に口座振替処理され、その通知が再び競艇のWebサイトに返されるスキームが自動化される。その間、わずか10秒から30秒という。

「いち早くXMLを採用し、さまざまな企業間接続のニーズにこたえたい。マーケットは幾らでも創出できる」と小村氏は自信を見せる。

 インフォテリアの平野洋一郎社長によれば、システム間のインタフェースを開発する工数は、システム開発全体の30%以上を占めているという。しかも、その後の変更も激しく、膨大な労力が費やされている分野だ。こうした異なるシステム間のインタフェースにASTERIA R2を導入することで、コストが削減できるだけでなく、ビジネスの変化に即応できるITシステムによって他社に先んじることができるという。

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[浅井英二,ITmedia]