エンタープライズ:ニュース 2002/12/18 01:04:00 更新


コンテンツセキュリティに必要な要素を1つのソフトで――バーテックス リンクが発売

バーテックス リンクは12月18日より、独ウェブウォッシャー・ドット・コムが開発した企業向けコンテンツセキュリティ製品「WebWasher」の販売を開始する

 バーテックス リンクは12月18日より、企業向けのコンテンツセキュリティ製品「WebWasher」の販売を開始する。

 WebWasherは、独ウェブウォッシャー・ドット・コムが開発した製品だ。ネットワークのゲートウェイ部分で、URLフィルタリングのほか、特定のバナーやポップアップウィンドウ、ファイルの表示をブロックするコンテンツフィルタリング機能、添付ファイルなどを元に電子メールのフィルタリング機能などを提供する。米ネットワークアソシエイツが提供するエンジンにより、ウイルス対策も可能だ。

 もちろん、同じようなことは、タンブルウィードやクリアスウィフト、ウェブセンス、それにバーテックス リンクが既に取り扱っているセキュアコンピューティングなどが提供する、既存の複数の製品を組み合わせても実現できる。だがWebWasherは、単一の製品に終わらない複合的なソリューションを、一元的に管理できる形で提供する点で異なるという。

 これにより、ハードウェアやソフトウェアの初期投資額を抑えられるだけでなく、その後の運用管理コストの削減につなげることができる。ちなみに、WebWasherの管理画面は、出荷当初は英語版となるが、それでも問題なく導入・設定できるほどインタフェースは簡素化されていると同社では説明している。

 複数の機能を1つの製品で提供することからは、別のメリットも生まれる。パフォーマンスの向上だ。コンテンツや電子メール用のフィルタとウイルス対策エンジンを連携させ、必要最小限のコンテンツにのみウイルスチェックを行うことで、高速な処理が実現できるという。またiCAP(Internet Content Adaptation Protocol)のサポートにより、フィルタリングやウイルス検知などの効率をいっそう高めることも可能だ。

 バーテックス リンクでは、WebWasher製品のうち、まずURLフィルタリング機能を実現する「WebWasher AC(アクセスコントロール)」から発売する。価格は50ユーザー版で35万円からだ。

 これに合わせて同社は、日本システムハウスと業務提携を結んでいる。日本システムハウスでは、WebWasher製品を用いてコンテンツセキュリティを実現していく際のコンサルティングや導入サポート、運用支援などを提供していく。

 2003年2月以降には、コンテンツフィルタリング機能も備えた「WebWasher EE(エンタープライズ エディション)」のほか、「WebWasher PG(プロテクテッド ゲートウェイ)」「WebWasher CSM(コンテンツセキュリティマネジメント)」といった、より幅広い機能を提供する製品を販売していく計画だ。一連の機能は、単一のバイナリとして提供され、必要に応じてライセンスキーを購入することにより拡張できる。オプションとしてウイルス対策機能やより高度なレポーティングツールが用意されている。

 なお、バーテックス リンクでは、引き続きセキュアコンピューティング製品も取り扱っていく。

関連リンク
▼バーテックス リンク(WebWasher)
▼日本システムハウス

[高橋睦美,ITmedia]