エンタープライズ:ニュース 2002/12/25 16:40:00 更新


シマンテック、2002年の年間ウイルス被害ランキングを発表

シマンテックは、「シマンテック・セキュリティ・レスポンス」に寄せられた情報を元に、2002年の年間ウイルス被害ランキングを発表した。

 シマンテックは12月25日、「シマンテック・セキュリティ・レスポンス」に寄せられた情報を元に、2002年の年間ウイルス被害ランキングを発表した。同ランキングは、2002年1月1日〜12月20日までの情報を集計したもの。

国内年間ウイルス被害ランキング

順位

ウイルス名

件数

種類

1

W32.Klez.H@mm(クレズH)

9,266

ワーム/ウイルス

2

W32.Klez.E@mm(クレズE)

1,940

ワーム/ウイルス

3

W32.Badtrans.B@mm(バッドトランスB)

1,820

ワーム

4

W95.Hybris.worm(ハイブリス)

913

ワーム

5

VBS.LoveLetter.Var(ラブレター)

557

ワーム

6

W32.Bugbear@mm(バグベア)

323

ワーム

7

W32.Frethem(フレゼム)

269

ワーム

8

W32.Nimda.enc(ニムダ)

213

ワーム

9

W32.Opaserv.Worm(オパサーブ)

193

ワーム

10

W32.FBound.gen@mm(エフバウンド)

177

ワーム

世界年間ウイルス被害ランキング

順位

ウイルス名

件数

種類

1

W32.Klez.H@mm(クレズH)

297,196

ワーム/ウイルス

2

W32.Bugbear@mm(バグベア)

47,761

ワーム

3

W32.Klez.E@mm(クレズE)

43,190

ワーム/ウイルス

4

W95.Hybris.worm(ハイブリス)

38,577

ワーム

5

W32.Magiste.39921@mm(マジスター)

29,506

ワーム/ウイルス

6

W32.Badtrans.B@mm(バッドトランスB)

27,524

ワーム

7

W32.Opaserv.Worm(オパサーブ)

16,048

ワーム

8

W32.Sircam.Worm@mm(サーカム)

12,903

ワーム

9

W32.Nimda.E(ニムダ)

11,841

ワーム

10

W32.Yaha.F@mm(ヤハF)

10,284

ワーム

出典:シマンテック

 シマンテックによると、2002年は「Klez(クレズ)」、「Bugbear(バグベア)」などの複合型の脅威が主流となった。ランキングでも、Klezの被害報告が圧倒的に多かった。

 また、2002年に新たに発見されたウイルスのほとんども複合型だったという。電子メール以外を媒介する新たなウイルスとしては、「Shockwave Flash」ファイル(.swf)に感染する「ACTS.LFM.926(エルエフエム)」、Microsoft .NETフレームワーク用に作成されたEXEファイルを標的にする「W32.Donut(ドーナット)」、Windows Messenger、MSN Messengerを介して感染を広げる「JS.Menger.Worm(メンジャー)」、ファイル交換ソフトKaZaAのファイル共有ネットワークを介して繁殖する「W32.Kwbot.Worm(ケーダブリュボット)」、Windowsのネットワーク共有を利用して感染する「W32.Opaserv.Worm(オパサーブ)」および「W32.Bugbear.Worm(バグベア)」などが発見された。

 2003年も複合型の脅威が継続する年となると予測しているが、正常なプログラムとも不正なプログラムともいえない「Grayware(グレーウェア)」が急増することにも警戒を強めている。

 同社は「Graywareは、使用許諾契約書を持ち合法的にワーム活動をしたり、ウイルスと異なり破壊活動を持たなかったりするため不正プログラムとして処理しきれないところに難しさがある。今後は、こうしたGraywareに何らかの対策を講じることが大きな課題となる」としている。

関連リンク
▼シマンテック

[ITmedia]