| エンタープライズ:ニュース | 2003/01/15 23:15:00 更新 |

TM EPSを具現化するトレンドマイクロ、「パートナーシップによる付加価値」を強調
トレンドマイクロは「トレンドマイクロ エンタープライズ プロテクション ストラテジー(Trend Micro EPS)Phase2」とともに、これを具体化するための新しいウイルス対策製品や施策、パートナー提携などを発表した
トレンドマイクロは1月15日、新たなウイルス対策戦略「トレンドマイクロ エンタープライズ プロテクション ストラテジー(Trend Micro EPS)Phase2」とともに、新しいウイルス対策製品や施策、パートナー提携を発表した。
同社は2002年6月に、ウイルス定義ファイルに基づく検知・駆除といった従来のウイルス対策を超える戦略として、「Trend Micro EPS」を発表している。「ウイルスの発生からアウトブレーク(蔓延)、収束にいたるまで、ウイルス対策のライフサイクルを支援する」ことを目的とした取り組みだ。
トレンドマイクロがこのような戦略を発表した背景には、複数の感染手法・経路を組み合わせ、大規模な被害を及ぼすウイルスが登場してきたという事実がある。各ウイルス対策ソフトウェアベンダーとも、可能な限り速やかにウイルス定義ファイルを提供すべく努力しているというが、それでもなお、ウイルス感染の広まる速度に追いつけないことも多い。また一方で、長期間に渡って被害を及ぼすウイルスも登場している。ウイルス定義ファイルが提供されているにも関わらず、ユーザーの気づかない部分に潜み、しぶとく被害を及ぼすわけだ。
Trend Micro EPSでは、こうした状況を踏まえ、従来型のウイルス対策に加え、2つのフェーズを定義し、それぞれに対策を提案している。
1つは、新種のウイルスが発生してから定義ファイルが作成されるまでの間、水際でウイルス侵入を食い止める「アウトブレークプリベンションサービス」だ。例えば電子メール経由で感染するウイルスならば、メールの件名や添付ファイル名で、またWeb経由で感染するものならばURLやファイル名で、あるいはポート番号などを基にウイルスかどうかをチェックし、ブロックする仕組みである。これらはウイルス定義ファイルという一種の「指紋」を基準に判断するウイルススキャンと異なり、「アウトブレークプリベンションポリシー」で定義され、一定の程度で、システムをウイルスから保護することができる。
もう1つは、ウイルス蔓延が収束した後の復旧および事後対策をサポートする「ダメージクリーンナップサービス」だ。どのシステムがどのウイルスに感染したのかを検証、分析するとともに、ネットワーク内に残っているウイルスを一掃するサービスである。
これに、従来よりのウイルス検知・駆除を加えた3つのステップは、すべて「アウトブレークライフサイクルマネジメント」というコンセプトの基で、一元的に管理される。新種ウイルスの情報や対策用のポリシー、定義ファイルの配信と対策状況、結果などを包括的に管理し、レポートの形にまとめることが可能だ。「レポートを基に分析、改善を行っていくことで、システムはさらにスマートに、さらに安全になる」(同社CEOのスティーブ・チャン氏)。
さて、今回発表されたTrend Micro EPS Phase2は、こうした基本的なコンセプトを継承しながら、その内容を具現化したものだ。その中核となるのは、3月より提供される新製品「Trend Micro Control Manager 2.5」である。これは、同社が3月以降順次リリースする企業向けウイルス対策製品にバンドルする形で提供され、上記のアウトブレークプリベンションやウイルスレスポンス、ダメージクリーンナップという3つのステップとその管理を実現していく。
当初のTrend Micro EPSとの違いを強いて挙げるとすれば、この日発表されたネットスクリーン・テクノロジーズとの提携に代表されるように、パートナーシップの重視が挙げられる。「われわれは、1社でセキュリティスイートを提供するのではなく、パートナーとともに付加価値を提供していく」(チャン氏)。
さらに同社は、Trend Micro Control Managerによる製品面での連携に加え、新たに発表されたサービスライセンス体系やサービスパートナー制度を通じて、セキュリティサービスを提供するISPやASPを支援していく計画だ。これにより「ITシステム担当者を置く余裕のない中小規模企業から、キャリアやISP、ASPにいたるまでスケール可能なセキュリティソリューションを提供する」(チャン氏)という。
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[高橋睦美,ITmedia]
