エンタープライズ:ニュース 2003/02/06 05:42:00 更新


日本SGI、1ノード64CPU構成のハイエンドLinuxサーバ「SGI LX 3000」発表

日本SGIは、米国で1月17日に発表していた64ビットLinux採用のハイエンドLinuxサーバ「SGI Altix 3000シリーズ」(日本での製品名「SGI LX 3000シリーズ)を発表した。

 日本SGIは2月5日、Itanium 2プロセッサを最大で1ノードあたり64基搭載可能な64ビットLinux採用のハイエンドLinuxサーバ「SGI LX 3000シリーズ(Altix 3000)」を発表した。

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「SGI LX 3000シリーズ」

 LX 3000シリーズはItanium 2/900MHzまたはItanium 2/1GHzと64ビットLinuxを組み合わせ、さらに「SGI Originシリーズ」で培ったグローバル共有メモリシステム、「SGI NUMAflexアーキテクチャ」の最新バージョン、高バンド幅/低レイテンシのインターコネクト「SGI NUMAlink」などを採用したハイエンドサーバ。

 1ノードあたり64CPUという構成は、Linux採用サーバとして最大のもの。現時点で2ノードのクラスタ構成による128CPUシステムが構築可能で、年内に8ノード(512CPU)までサポートする。将来は2048CPUまで拡張可能で、クラスタ化によるスーパーコンピュータ並みのパフォーマンスを達成できる。64CPU構成のサーバとして、浮動小数点演算処理、メモリバンド幅のベンチマークテストにおいて、世界最高記録を達成したという。

 SGIでは、医療、化学、環境、エネルギーなどの化学技術計算分野、製品設計/製造工程におけるシミュレーション、テレコ・メディア分野などをターゲット市場と見ている。RISCプロセッサ+IRIXによるOriginシリーズと重なるが、ユーザーのニーズに応じてOrigin、Altix(LX)のどちらでも提供するという。ただ、今後のプロセッサロードマップを見ると、Itaniumを採用するAltixの方がCPUパフォーマンスとしては高くなるため、Altixを選ぶユーザーの方が多くなりそうだ。

 価格は4〜12CPUのLX 3000シリーズモデル3300が、4CPU/4Gバイトメモリ構成で1580万3000円から、4〜64CPUのLX 3000シリーズモデル3700が、16CPU/16Gバイトメモリ構成で7601万8000円からとなっている。2月中に出荷を開始し、年間100システムの販売を見込んでいる。なお、ワールドワイドで最初にAltixが納入されるのは、東京大学とのことだ。

 日本SGIでは3月3日に改めてLX 3000シリーズの製品発表会を開催の予定という。

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[佐々木千之,ITmedia]