エンタープライズ:ニュース 2003/02/24 16:54:00 更新


日本HPとMS、Itanium2搭載サーバと64ビット版次期Windowsサーバの共同検証

日本HPとマイクロソフトは、「Itanium 2」対応の「64ビット版Windows Server 2003」、「SQL Server 2000 Enterprise Edition (64ビット版)」の動作・パフォーマンスや、クラスタ環境での障害復旧処理で共同検証を開始する。

 日本ヒューレット・パッカード(日本HP)とマイクロソフトは2月24日、「Itanium 2」対応の「64ビット版Windows Server 2003」、「SQL Server 2000 Enterprise Edition (64ビット版)」の動作・パフォーマンスや、クラスタ環境での障害復旧処理で共同検証を開始する。同時にSAPジャパンの協力を得て、「SAP アドバンスト・プランナー・アンド・オプティマイザ(64ビット/Windows版)」のパフォーマンス検証なども実施する。

 米HPは、米インテルと共同でItaniumアーキテクチャを開発、2002年7月のItanium 2発表と同時に同プロセッサを搭載したサーバなどを発表している。一方、マイクロソフトは、次期サーバOSのWindows Server 2003ファミリでItanium 2をサポートするほか、64ビット版のSQL Server 2000 Enterprise Editionを提供する予定だ。

 両社は、Itanium 2搭載の「hp Server」とWindows Server 2003、SQL Server 2000の特性と機能を生かし、低コスト、ハイパフォーマンス、大容量メモリ空間を求める基幹業務や大規模システムへの利用を促進するために協調して活動を行う。また、Microsoft Cluster Services(MSCS)の活用やバックアップなどについても検証する。

 動作検証は、マイクロソフト調布技術センターで行う。日本HPは、Itanium 2を搭載したサーバ製品「hp server rx5670」、ストレージ製品「hp StorageWorks virtual array 7410」などを提供するほか、関連するエンジニアを派遣する。マイクロソフトも、Windows Server 2003、SQL Server 2000を提供するほか、エンジニアを派遣する。

 この検証によって得られた構成や設定、実際にシステム提案と構築で利用する際に必要な情報を、4月末までに顧客に提供したい考え。これにより両社は、64ビットシステムの円滑な稼働とWindows Server 2003およびSQL Server 2000による64ビットソリューションの早期立ち上げを目指す。

 また、Itanium 2と64ビット版Windows Server 2003の組み合わせによる市場開拓の第一弾として、大容量メモリを利用し、両社製品の組み合わせの性能が最も活用できるSCM分野のパフォーマンス検証も行う。

 同検証には、SAPジャパンが協力し、SAP アドバンスト・プランナー・アンド・オプティマイザのパフォーマンスベンチマークを日本で初めて実施するという。このパフォーマンス検証結果に基づき、SAPアプリケーションの提案、導入に関するマーケティングも共同で実施する。

 今後、日本HPとマイクロソフトはSAPジャパンとの共同検証を皮切りに、Itanium 2と64ビット版Windows Server 2003が性能を発揮できる大規模データベースアプリケーションなど、企業やサービスプロバイダが使用するミッドレンジ以上の領域に対象を拡大していくとしている。

関連リンク
▼日本HP
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[ITmedia]