エンタープライズ:ニュース 2003/03/06 22:34:00 更新


SAP、R/3以来の中核プラットフォーム「SAP NetWeaver」発表

SAPジャパンは、R/3以来という同社の中核的プラットフォーム「SAP NetWeaver」を発表した。異種システムが混在する環境で、Webサービスに対応した柔軟な統合アプリケーションの提供を目指しており、IBMのWebSphereやマイクロソフトの.NETとの接続性を確保したことが特徴となっている。

 SAPジャパンは3月6日、都内で記者発表会を行い、R/3以来という同社の中核的プラットフォーム「SAP NetWeaver」を発表した。異種システムが混在する環境で、Webサービスに対応した柔軟な統合アプリケーションの提供を目指しており、IBMのWebSphereやマイクロソフトの.NETとの接続性を確保したことが特徴となっている。「人、情報、プロセスの統合」がコンセプト。

 同社の藤井清孝社長は、NetWeaverについて「R/3と同じくらいインパクトのある進化」と話す。プラットフォームとしてのNetWeaverを構成する製品には、人の統合を実現するためのMobile Infrastructure、Enterprise Portal、情報を統合するためのBusiness Information Warehouse、Master Data Management(MDM)、プロセスを統合するためのExchange Infrastructure、アプリケーションプラットフォームとしてのWeb Application Serverがある。

 具体的には、人事/会計、PLM、外部システムというように、縦割りに展開されがちな企業の業務システムに、ポータルやビジネスインテリジェンス(BI)、インテグレーションブローカといったアプリケーションを導入することによって、横ぐしを入れるものとなる。事業ポートフォリオ管理や、従業員の企業合併後のシステム統合、新製品/サービス開発など、組織横断的な経営課題を解決する業務システムを構築する。

 今後は、エンタープライズサービスアーキテクチャ(ESA)の下でNetWeaverを展開することで、社内外のビジネス関係者に力を与え、構造化/非構造化などすべての情報を管理し、SAP、SAP以外のシステムを包含したサービス中心型のアーキテクチャを推進するという。

 また、同プラットフォームには、複数のシステムやロケーションからのデータ統合を行うための標準サービス、MDMも付加されている。これは、製品マスターやパートナー情報、製品構造など、これまで複数のシステムに蓄積されていたマスターデータを統合および共有することを可能にし、データの一貫性も確保する。

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[怒賀新也,ITmedia]