エンタープライズ:ニュース 2003/03/07 21:25:00 更新


国際化ドメイン名に関する主要な規定がRFCに

IETFは3月7日、国際化ドメイン名(Internationalized Domain Name:IDN)に関する技術仕様を規定する3つのRFCを発行した。これを受けて日本レジストリサービス(JPRS)は、3月20日より、日本語JPドメイン名の登録管理サービスをRFC準拠のものへと移行する。

 IETFは3月7日、国際化ドメイン名(Internationalized Domain Name:IDN)に関する技術仕様を規定する3つのRFCを発行した。

 このたびRFCとして標準化されたのは、IDNのアーキテクチャおよび処理手順を規定する「RFC3490(IDNA)」と、IDNをアプリケーション内部でドメイン名として処理するために必要な正規化処理についてまとめた「RFC3491(NAMEPREP)」、それにIDNをアスキー互換表現形式に変換する際のアルゴリズムを定めた「RFC3492(Punycode)」の3種類。RFC3490では、Punycodeを他の文字列と区別するための識別子(ACE Prefix)として、「xn--」を規定している。

 一連の仕様のRFC化を受けて、日本ネットワークインフォメーションセンター(JPNIC)では、3月20日をもって「日本語ドメイン名運用試験(フェーズ2)」を終了する。ただし、ブラウザからのアクセスを確認するために運用してきた、HTTPリクエストのエコーバックサービスについては、3月20日からRACEに加えPunycodeでも参照可能な形とし、別途通知を行うまで継続するという。

 一方、日本レジストリサービス(JPRS)は、同じく3月20日より、日本語JPドメイン名の登録管理サービスをRFC準拠のものへと移行する。これにより、今後提供される予定の、新RFC群に基づいたブラウザなどのアプリケーションから、日本語JPドメイン名を使用できるようになる。ただし当面は、従来のRACE方式とPunycode方式の両方を使用できるDNS環境を提供するという。

 なお、JPNICでは3月中旬をめどに、IDNの参照実装として開発した「idnkit」のRFC対応版を「idnkit-1.0」としてリリースする予定だ。またJPRSも、2002年10月より提供しているInternet Explorer用プラグイン「i-Nav」について、RFCに対応したものへバージョンアップを行う予定。

 JPNIC、JPRS、およびJDNA(日本語ドメイン名協会)は引き続き協力し、IDN対応アプリケーションの開発・普及を促進する活動に取り組んでいくという。

関連リンク
▼JPNIC
▼JPRS

[ITmedia]