エンタープライズ:ニュース | 2003/06/07 02:34:00 更新 |
JavaOneでSunの新開発ツール「Project Rave」がデビュー
Sunは来週開催されるJavaOneで、Visual Studio対抗のJava開発ツール「Project Rave」を披露する。オープンソースのデベロッパー向けポータル、新しいJavaロゴも登場予定だ。(IDG)
Sun Microsystemsは来週、Javaプログラミング言語をさらにアピールし、利用を拡大するための新製品として、新しい開発ツールとコミュニティーポータルを発表する。
新しい開発ツールは、「Sun Microsystems」というコードネームで呼ばれており、来週、サンフランシスコで開催されるSunのJavaOneカンファレンスでデモされる予定。JavaServer Faces Web APIと数多くのJava Webサービス、データベース接続テクノロジーが含まれる。Java開発、特にJava Webサービス開発をさらに容易にするためのものだ。
Sunは同じく来週、新しいオープンソースのデベロッパーポータルをオープンする。名前は「Java.net」。このサイトでは多くのJava APIのオープンソースによる実装を公開し、その中にはXMLベースRPCのためのJava API(JAX-RPC)、JAINテレコミュニケーションAPI、SunのJini、Jxtaネットワーキングソフトウェア、SunのSwingグラフィカルユーザーインタフェースライブラリのパーツも含まれる。Java.netはSunのNetBeans開発ツールを公開するが、それが「Project Rave」の基礎部分となる、とSunは述べている。
Project RaveとJava.netはある部分、新しいクラスのデベロッパーをJavaプラットフォームに引き付けるべく設計されている、とSunのデベロッパープラットフォーム担当副社長であるリッチ・グリーン氏は説明する。「これは2ティア・アプリケーションを非常に短期間で開発ができるグラフィカル開発環境だ」とグリーン氏。グリーン氏によれば、Sunは明らかにVisual Studioデベロッパーを念頭に置いているが、「彼らだけを対象にしているわけではない」という。
「われわれは、これまでにこのプラットフォームに関連するデベロッパーの2倍から3倍を獲得するために、じっくりとプラットフォームとテクノロジーツールのレベルから作り上げてきた」とグリーン氏は話す。「今後2年から3年でデベロッパーの数を現在の300万人から1000万人に増やつつもりだ」と同氏は付け加えた。
SunはProject RaveをVisual Studioのデベロッパーを一部ターゲットにしているが、彼らをMicrosoft陣営からJavaに引き込むのは遅すぎるかもしれない、とMeta Groupの上級プログラムディレクター、トーマス・マーフィー氏はみる。「.Netがリリースされて1年になるのに、どうやって彼らを改心させられる?」とマーフィー氏は疑問を投げかける。
「デベロッパーをスイッチさせるのはとても困難なことだ」(マーフィー氏)
SunはProject Raveの価格をどうするか、オープンソースにするのかどうか、決めていない。しかし、グリーン氏によれば、ベータ版は今秋に出荷されるという。
Meta Groupのマーフィー氏はProject Raveの完成版が出荷されるのは2004年になるとみている。
「これは本当に遅すぎる。この製品が出てくるときにはMicrosoftは次バージョンのVisual Studioが間近に控えているはずだ」(マーフィー氏)
登場からの年月でいえばJavaの方が長いのだが、両プラットフォームの違いは少なくなっているという意見に賛成するデベロッパーもいる。Airnet Systemsのシステムアーキテクトで、Javaデベロッパーであるティモシー・ブラウン氏は「われわれはC#とのかかわりが非常に深くなりつつある」と認める。
「C#とJavaの開発はかなり拮抗している」(ブラウン氏)
Javaはお馴染みのコーヒーカップのデザインではない、新しいロゴに変わる予定だ。新ロゴではよりシンプルで、力強いラインになるようだ。Javaのオリジナルロゴは、このプログラミング言語の成長してきたスケールには合致しなくなってきている。
「多くの異なるデバイスで見やすいものにしたかった」とJavaと戦略マーケティング担当上級ディレクターであるイングリッド・ヴァン・デン・フーゲン氏は説明する。
「オリジナルのロゴは、携帯電話のスクリーンに表示させるのは難しかった……。スケーリングの問題があった」(フーゲン氏)
[Robert McMillan,IDG News Service]
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