エンタープライズ:ニュース | 2003/06/30 00:00:00 更新 |
管理ツールを活用してTCOの削減と正確な情報管理を
管理ツールを利用するうえで考慮しなければならないのは、そのパフォーマンスも大事だが、低コストでどれだけのことが実現できるのか、ということだろう。プロトンが発売する「Urchin」は低コストでWebサーバのログを管理できるほか、「StorageCentral SRM」ならば、大規模な社内ストレージであっても簡単に管理できる。
Webサーバのログをすばやく解析――Urchin
Webサーバを運営するときには、ログ解析は重要な管理作業の一つだ。自社のWebサーバ内の情報はどのように参照されているのか、またどのドメインからどれくらいのアクセスがあるのかを知れば、サイト内の情報を有効に活用し、企業活動に利用できるからだ。プロトンが発売する「Urchin」は、このWebサーバのログ情報をすばやく解析し、見やすいビジュアルで管理者に必要な情報を与えてくれるツールなのだ。
Urchinがサポートする分析項目は70種類。トラフィックを日/月/時間などで表示したり、参照されている頻度の多いページトップ10を表示するといった基本的な機能から、どこのページを入り口にしてサイトに入り、どのページからほかのサイトへ移ったか、また検索エンジンから参照された場合、どのページがヒットしたのかといった情報が一目で分かるようになっている(画面1)。検索エンジンのキーワードも、Shift-JIS、EUC、UTF-8に対応しているので、GoogleやYahoo!、MSNサーチといった検索サイトのキーワードも、文字化けせずに収集が可能だ。
なお、別途用意されている「UTM」(Urchin Tracking module)と呼ばれるJavascfiptベースのモジュールをWebページに仕掛けることで、訪問したユーザーの解像度や色数を記録しておくことも可能だ。ここで得たログを参照することで、どの解像度でWebサイトを作成するとユーザーが参照しやすいのかを判断する基準として活用できるはずだ。
また、解析されたログの参照期間は日ごとや週ごと、月ごとに決められるが、カレンダーから任意の日付を選んで、その期間のログを表示することも可能だ(画面2)。
Urchinの特徴として上げられるのは、表示されているレポート画面のドリルダウンが可能なことだ。たとえば、「support」ディレクトリにある「faq」ディレクトリのレポートを参照したい、というときにも、Windowsのエクスプローラを利用するような感覚で、画面上からフォルダを順次クリックしていけば参照できるようになっている(画面3)。
Urchinが解析できるログ形式は、Apacheが利用している「Common/Extended Combinedログファイル形式」と、IIS 4/5が採用する「W3C Extendedログファイル形式」となる。対応するプラットフォームはWindows、Linux、Solarisといった主要プラットフォームにも対応しているほか、レポート形式もこれまで紹介したHTML形式だけでなくWordやExcelのデータとして出力することも可能となっている。安価でユーザビリティに優れたUrchinを導入すれば、手軽で確実にWebサーバのログをしっかりと管理できることは間違いないだろう。
リソースの設定自動割り当てで管理コストを削減――StorageCentral SRM
「StorageCentral SRM」は、ストレージ内のディスク容量制限やファイルブロック、リソースのレポートが可能なツールだ。Windows2000/XPに搭載されているクォータ機能は、StorageCentral SRMの開発元であるPrecise Software SolutionsがOEM供給しているもので、いわばStorageCentral SRMの機能限定版とも言える。StorageCentral SRMはMMC(Microsoft Management Console)に対応しており、そのほかの管理ツールと組み合わせて運用することも可能だ。利用率の割合も色別に表示されており、ひと目で分かるようになっている(画面4)。
StorageCentral SRMのディスク容量制限機能では、ユーザーやディレクトリごとに容量制限をかけることができる。ユーザー側に表示できる警告レベルは5段階となっているが、警告レベルごとにメッセージを送信したり、レポートを作成するなど複数の警告アクションを実行できるようになっている。
また、社内のファイルサーバに仕事上不必要なファイルを置くことができないように、特定のファイルをブロックすることも可能だ。ファイルは拡張子だけでなくヘッダ情報も参照しているので、拡張子を変更して保存しようとしても、確実に排除することができる。
StorageCentral SRMの一番の特徴として挙げられるのが、クォータ設定の自動割り当てだ。ひとつのフォルダまたはユーザーに割り当てた容量制限の設定を、何百というディレクトリ/ユーザーにいちいち割り当てるのは面倒だろう。StorageCentral SRMならば、一度決めておいた設定が、ディレクトリ作成時またはユーザー作成時に自動的に適用されるので、管理者側の負担がかなり軽減できるはずだ(画面5)。Tバイト級のストレージを扱う場合には、かなり有効な機能であると言えよう。
なお、StorageCentral SRMはActive Directoryもサポートしているので、容量割り当てやアラームの発信、ファイルブロックといったポリシーの一元管理も可能だ。
ますます大容量化が進むストレージ管理を手軽に低コストで行うためにも、StorageCentral SRMの導入を検討してみる必要があるだろう。
なお、NetWorld+Interop 2003 Tokyoのプロトンブース(ブース番号:ホール5 5F29)では、今回紹介したUrchinとStorageCentral SRMのデモンストレーションが体験できる。ユーザビリティの良さと管理の簡単さを実際に体験してほしい。
主なスペック
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[今藤弘一,ITmedia]