エンタープライズ:ニュース 2003/07/01 04:33:00 更新


米Intel、新Itanium 2「Madison」を発表

Intelは、3次キャッシュを6Mバイト搭載する新Itanium 2「Madison」と、3次キャッシュを2Mバイト搭載するXeon MP/2.8GHzを発表した。

 米Intelは30日、「Madison」のコードネームで知られる新「Itanium 2 Processor」と、新「Xeon Processor MP」を発表した。

Itanium 2/1.5GHz

 新しいItanium 2プロセッサでは、2002年7月に発表した従来のItanium 2(コードネームMcKinley)と比較して、クロックを900MHzから1.5GHzに高速化し、3次キャッシュメモリを3Mバイトから2倍の6Mバイトに増強した。トランジスター数はMcKinleyの2億2000万個から、ほぼ2倍の4億1000万個となっている。新Itanium 2はMcKinleyよりも30〜50%高い性能を発揮するという。

「Itanium 2」

「Itanium 2」


 Intelはリリースの中で、低電圧版のデュアルプロセッサシステム向けのItanium 2(コードネームDeerfield)を今年後半にリリースする予定としている。また、これまでのItanium/Itanium 2で弱点とされてきた、x86の32ビットコードの実行の遅さを補う新しいソフトウェア「IA-32 Execution Layer」も提供する予定という。IA-32 Execution Layerは、Intelからの正式リリースに先立って、米MicrosoftがWindows Server 2003 Service Pack1のベータユーザー向けにプレビューとして提供することも明らかにした。

 新Itanium 2には動作クロックと3次キャッシュ容量の異なる3つの製品がある。高速な順に、1.50GHz/6Mバイト、1.40GHz/4Mバイト、1.30GHz/3Mバイトで、1000個ロット時の価格はそれぞれ4226ドル、2247ドル、1338ドル。

Xeon MP/2.80GHz

 同時に発表したXeon MPは「Gallatin」というコードネームで呼ばれるコアを採用、2002年11月に発表したXeon MP/2GHz(コードネーム「Foster」)と比べ、動作クロックが最大2.80GHzと大幅に向上した。バスクロックは400MHzでFoster版と変わっていない。

 新しいXeon MPは3種類あり、高速な順に、動作クロックと3次キャッシュ容量が、2.80GHz/2Mバイト、2.50GHz/1Mバイト、2.0GHz/1Mバイトとなっている。1000個ロット時の価格はそれぞれ3692ドル、1980ドル、1177ドル。

 インテルによれば、Gallatin版Xeon MP/2.0GHz(1Mバイトキャッシュ)と、Foster版Xeon MP/2.0GHz(2Mバイトキャッシュ)のパフォーマンスを比較した場合、ほぼ同等であるとしている。

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関連リンク
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[ITmedia]