エンタープライズ:ニュース 2003/07/02 18:53:00 更新


スクリプト・共有フォルダ経由のウイルスが増加傾向 2003年上半期

トレンドマイクロは、今年上半期のウイルス感染被害状況をまとめた。上半期の国内感染被害報告数は1万7026件で、スクリプト型や共有フォルダ経由で活動するタイプが増加傾向にある。

 トレンドマイクロは7月2日、今年上半期の国内ウイルス感染被害状況をまとめた。メール添付ファイルとして広がるタイプが減りつつある一方、スクリプト型や共有フォルダ経由で活動するタイプが増えている。

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 同社がまとめた上半期の被害報告数は1万7026件。前年同期の2万8938件から1万件以上減った。種類別トップは「KLEZ」(2844件)だったが、メールの添付ファイル経由でPCに侵入する大量メール送信型ワームへの対策が浸透し、爆発的な感染事故は起こりにくくなっているとみている。

 大量メール送信型ワームに代わって台頭しつつあるのがスクリプト型ウイルスや、ネットワーク上の共有フォルダ経由で感染活動を行うワームだ。2位の「REDLOF」(VBScript)、5位の「FORTNIGHT」(JavaScript)、9位の「EXCEPTION」(JavaScript)はそれぞれ「Microsoft VMによるActiveXコンポーネントの制御」(MS00-075)の脆弱性を悪用したもの。また3位「BUGBEAR」、4位「OPASERV」、8位「SPYBOT」はネットワーク上の共有フォルダを探して自身をコピーする。

 これらのウイルスについて同社は「大量メール送信型ワーム対策に重点がおかれたシステムでは盲点となり、管理者やユーザーが気付かないうちに感染が拡大していると考えられる」とし、メール経由以外のウイルスにも十分な注意が必要と警告している。

 ワースト10ランキングは以下の通り。

順位ウイルス名種類件数
1KLEZワーム2844
2REDLOFVBScript1617
3OPASERVワーム1038
4BUGBEARファイル感染1037
5FORTNIGHTJavaScript447
6DELODERワーム357
7SPYBOTバッチファイル320
8LOVGATEファイル感染310
9EXCEPTIONJavaScript281
10DUPATORファイル感染型199

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[ITmedia]