エンタープライズ:ニュース 2003/07/04 22:57:00 更新


沖電気、VoIPに特化したセキュリティサービスを展開

沖電気工業は9月より、IP電話の特性を考慮し、品質を両立させながら脆弱性の検査やポリシー作成、セキュリティ対策の支援を行う「IP電話システムセキュリティサービス」を開始する。

 沖電気工業は7月3日より、IP電話の特性を考慮しながら脆弱性の検査やポリシー作成、セキュリティ対策の支援を行う「IP電話システムセキュリティサービス」の販売を開始した。同社がIP電話の普及促進を目的に設立した「IP電話普及推進センタ(IP Telephony Promotion Center:IPTPC)」が提供する「沖トータル・ネットワーク・サービス(TNS)」の新メニューとして提供されるもので、実サービスの開始は9月を予定している。

 現在では脆弱性検査やセキュリティ対策を提案するサービスは珍しくないが、IP電話システムセキュリティサービスは、一般的なセキュリティ調査・対策だけでなく、SIPやRTPといったVoIP特有のプロトコルも対象に含める。またVoIPシステムを構成するコールエージェントやメディアゲートウェイに対するセキュリティ評価と、それに基づくポリシーの決定、対策案の提案なども行う。

 VoIPでは、一般的なアプリケーションに比べると品質や遅延に対する要求は高い。そのため、DoS(サービス妨害)攻撃などの影響はもちろん、セキュリティ対策の導入によるVoIPサービスへの影響もあらかじめ評価し、品質とセキュリティの両立を支援していくという。

 またシステム防御に当たっては、ネットスクリーン・テクノロジーズ・ジャパンと提携。同社のファイアウォール/VPNアプライアンスを活用し、VoIPプロトコルになりすましての侵入からIP電話システムを守る「IP電話システム用ファイアウォールシステム構築サービス」を提供していく。

 このサービスは、7月4日まで開催されていたNetWorld+Interop 2003 Tokyoの同社ブースでも紹介された。同社の説明によると、VoIPシステムを導入、運用する企業に向けて提供するのはもちろんだが、IPセントレックスサービスを提供する通信事業者の付加価値サービスとして提案することも検討しているという。

 IP電話システムセキュリティサービスには、セキュリティ脆弱性チェック、セキュリティポリシー作成など5種類のメニューがある。サービス価格はシステム構成やコンサルティングの内容によって異なるが300万円から。

関連リンク
▼沖電気工業
▼IPTPC
▼ネットスクリーン・テクノロジーズ・ジャパン

[ITmedia]