エンタープライズ:ニュース 2003/07/16 17:04:00 更新


ソニーとCA、テープストレージ分野で協業

米Computer Associatesとソニーは、CAのストレージ管理ソフトウェアのBrightStorと、ソニーのテープドライブ機器であるPetaSiteおよびStorStationなどを統合して、パッケージとして提供していくことで協業すると発表した。

 米Computer Associates(CA)とソニーは7月15日、CAのストレージ管理ソフトウェアのBrightStorと、ソニーのテープドライブ機器であるPetaSiteおよびStorStationなどを統合して、パッケージとして提供していくことで協業すると発表した。ラスベガスで開催されているCA World 2003で発表されたもので、日米欧、アジア地域におけるミッドレンジとエンタープライズストレージ市場で展開する。CAはソニー製品とBrightStorを組み合わせることにより、新たな販売チャネルの開拓を狙う。

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ディック・小宮山氏

 Sony ElectoronicsでCOOを務めるディック・小宮山氏は、「デジタルカメラの普及をはじめ、映像や音といったアナログデータのデジタル化は急速に進んでいる。」と話す。また、セキュリティ強化の要請が強まるにつれ、一般の店舗などに設置される監視カメラが捕らえた映像データを保管するためのデータ量は非常に多くなるとしている。

 そのため、蓄積されたデータをバックアップするニーズは高いとする。保管する場合の方法としては主に、ディスクやテープドライブが考えられるが、「テープコストの安さをはじめとして、テープドライブの方が保管性に優れている」という。

 OEMとして提供されることも多いSonyのテープドライブの特徴は、「WORM(Write Once Read Many)」と呼ばれる技術。これは、書き足しは出来るが上書きはできない記憶装置で、従来ではあまり存在していなかったという。

 テープストレージは一般に、データへのアクセス性に欠けると言われる。だが、保管するデータが膨大になった場合に、システムにおけるインデックスファイルだけをディスク上に保管しておき、インデックスを表示する間の時間に、中身のデータをテープドライブから取得してくることで、一見大きなHDDのように見せるといった方法も取れるとしている。

 また、両社は、医療や監視、金融業界などの業種別の顧客をターゲットにした、セキュアなデータ管理ソリューションを提供するために、CAのBrightStor ARCserve Backupと、ソニーのStorStationおよびAIT WORMを同時に出荷する。

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▼ソニー
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[怒賀新也,ITmedia]