エンタープライズ:ケーススタディ 2003/10/23 23:53:00 更新


フューチャー、鹿児島銀行と営業戦略支援システムを共同構築

フューチャーシステムコンサルティングは、鹿児島銀行と共同で、融資先企業との関係を強化する営業戦略支援システム「KeyMan S3」を構築したことを明らかにした

 フューチャーシステムコンサルティングは10月23日、鹿児島銀行と共同で、融資先企業との関係を強化する営業戦略支援システム「KeyMan S3」(エスキューブ)を構築したことを明らかにした。

 鹿児島銀行は、自己資本比率が比較的高く不良債権比率が低いため、全国的にも健全性の高い地方銀行として知られているという。地方金融機関は厳しい経営環境に置かれており、ビジネス情報の検索や、リレーションシップバンキング機能も強化した同システムにより、地域の顧客との関係強化と、市場の掘り起こしが可能になるとしている。

 Strategy Support Systemの頭文字を組み合わせた同システムは、2002年10月に稼動した「KeyMan」(融資支援システム)に蓄積される膨大な取引情報をデータソースにしている。KeyMan S3の稼動により、「信用リスク管理の高度化」「業務効率化の推進」「営業推進情報の提供」をコンセプトに掲げて2000年に設計した、同行の融資業務の改革プロジェクトが完了した形になるとしている。

 KeyManは、個社別の財務データ、非財務データを管理し、顧客情報をデータベースに一元化することで、融資業務のスピードアップと信用リスク管理の厳正化を担う。

 一方で、KeyMan S3は、銀行全体、ブロックグループ、自店における顧客構造、年次や、期中、月次、日次単位での顧客動向、顧客ごとの収益構造など、ポートフォリオ全体の与信構造を多角的に把握することを目的としており、マーケティング分析に基づくタイムリーな営業推進情報の提供も行うという。

 ハードウェアは、低コスト性を考慮し、すべてをいわゆるPCサーバで構築している。OSはWindows 2000 Server、データベースはOracle9iを採用している。

 また、フューチャー自身が提供するミドルウェアをベースにするアプリケーションプログラム群は、Linuxを含めてマルチプラットフォームに完全対応させるために、100%ピュアJavaで書かれている。

 意思決定の精度向上や、コンサルティング営業を支援するために、視覚的にも利便性と躍動感を持たせることを目的に、GUIにはFlashなども採用している。

関連リンク
▼フューチャーシステムコンサルティング
▼鹿児島銀行

[ITmedia]