エンタープライズ:ニュース 2003/11/06 20:59:00 更新


Borland CEOはSunのデスクトップ戦略に悲観的

BorConではパートナーとして仲の良いところを見せたBorlandとSunだが、デスクトップ戦略に関しては意見が異なるようだ。(IDG)

 Borland Softwareの社長兼最高経営責任者であるデール・フラー氏は、パートナー企業のSun MicrosystemsがデスクトップでMicrosoftを追い落とす可能性について悲観的な見方をしている。

 フラー氏は11月4日、InfoWorld誌とさまざまなトピックで話し合ったが、その中にはSunのデスクトップへの挑戦が含まれていた。

 SunはMicrosoft Windowsに対し、自社のJava Desktop SystemとStarOfficeアプリケーションスイートで対抗すると発表したが、ウォール街には冷たくあしらわれた。それでもSunは屈しない。とはいえ、フラー氏も批判する側に回った。

 「(Sunには)デスクトップ市場ではTrash '80sに対抗することもできない」とフラー氏。Trash '80sというのは、8ビットパソコンTandy 80シリーズの愛称である。フラー氏はSunがMicrosoftにデスクトップで戦いを挑むのは困難だと述べた。

 フラー氏とBorlandの最高技術責任者であるブレーク・ストーン氏は、Borland自身MicrosoftのVisual Studioと対抗しているにもかかわらず、Microsoftと正面切って戦うことに疑問を呈した。Borlandの幹部は、Microsoftはパートナーだと主張している。

 「Visual Studioが資産の一つであるのと同じく、われわれも資産の一つだとMicrosoftは見ている」とストーン氏。

 フラー氏はそのほかに、次のような話をした:

 BorlandからInPriseへの一時的な社名変更は、誤りだった。

 フラー氏はBorland創業者のフィリップ・カーン氏と四半期ごとに話をしている。カーン氏はBorlandでアクティブな役職についていないが、「(Borlandは)彼のアイデアだ」とフラー氏。「私は彼がこの会社で始めた仕事を果たしているだけだ」と同氏。

 Borlandは開発をアウトソーシングしていないが、Borlandの開発者は数カ国に分散している。給与は米国と必ずしも同等ではないが、海外の開発担当者はBorlandの米国内開発者よりも多くの仕事をしているだろう。

 フラー氏とストーン氏は低賃金の市場に業務が流れていくのは止められないと強調した。フラー氏は最近、メキシコのビセンテ・フォックス大統領と会ったが、製造関連の仕事はメキシコから中国に移りつつあると言われた。

 「われわれはグローバルな企業だ」とフラー氏。「われわれは世界と競合している」と同氏。フラー氏は、自国の製品だけしか消費者に買わせないような政府規制に反対していると述べた。

 Borlandの売り上げは1999年1億4000万ドルから現在は3億ドルへと成長している。売り上げは、WindowsとJavaツール、そしてJaneva Java-to-.Netブリッジのような導入用ソフトウェアで均等に分けられているという。

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