エンタープライズ:ニュース 2003/11/17 20:08:00 更新


2003年上半期のセキュリティアプライアンス市場、ネットスクリーンがシェアトップに

IDC Japanは国内セキュリティアプライアンス製品市場の出荷実績と予測を発表。2007年には192億円規模にまで拡大するという。

 IDC Japanは11月17日、国内におけるセキュリティアプライアンス製品市場は着実に成長し、2007年には192億円規模にまで拡大するだろうとの予測を発表した。

 この調査における「セキュリティアプライアンス」は、「ハードウェアとOSをカスタマイズしてセキュリティレベルを高めた専用機」と定義されており、導入、運用管理が容易であることから注目を集めているという。具体的にはファイアウォール/IPSec-VPN機能を提供するもののほか、不正侵入検知(IDS)機能を提供するもの、さらにはこれらすべてをカバーする製品までも登場している。

 IDC Japanによると、2003年上半期における国内のセキュリティアプライアンス出荷額は82億円となり、前年同期に比べ5%の伸びを示した。2003年通年では、これまで市場の原動力となった地方自治体向けの出荷が落ち着きを見せ始めたことから小幅の成長となるものの、出荷額は前年比4.6%の170億円に達する見込みという。

 種別ごとに見ると、ファイアウォール/VPNアプライアンスが84.6%と大半を占めている。またベンダーごとのシェアでは、ネットスクリーン・テクノロジーズが25%で首位を獲得。2位には、昨年同期1位だったシスコシステムズ(17.8%)が、また3位にはノキア(14.1%)が入っている。

 同社では、今後もセキュリティアプライアンス市場は、急激な成長こそ難しいものの、着実に拡大すると予測。その中では、中小企業ユーザーの需要の喚起が鍵になるという。また、ファイアウォールやVPNだけでなくIDSやウイルス対策、コンテンツフィルタリングといったさまざまなセキュリティ機能を統合し、しかも運用管理の複雑さを軽減した統合型セキュリティアプライアンス製品が主流になると予測している。

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▼IDC Japan

[ITmedia]